食の研究所

機能性表示食品を検証!問われる国の関与のあり方 ―科学的根拠にばらつき、疑義は解消されるのか?

白田 茜(フリーランス記者)  2015年12月17日

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2015年4月に始まった機能性表示食品制度。11月30日時点で機能性表示食品の受理件数は151製品となった。
制度開始まもない6月に「機能性表示食品に早くも安全性の問題が浮上」という記事を書いたが、その後、店頭でも機能性表示食品を見かけるようになってきた。小売店の取扱いの状況なども見つつ、施行後の状況を振り返ってみたい。

続々と登場する機能性表示食品

消費者庁ホームページによると、11月30日の時点で機能性表示食品の受理件数は151製品となっている。

当初は、サプリメントや飲料の届出が目立っていたが、最近は加工食品も登場している。例えば、「丈夫な骨の維持に役立つ」などと表示したフジッコの大豆食品「蒸し大豆」や、「中性脂肪が気になる方に」などと表示したマルハニチロの加工食品「さけフレーク」などだ。

機能性表示食品のノンアルコールビールも話題となった。キリン「パーフェクトフリー」とアサヒ「スタイルバランス」が6月に相次いで発売された。いずれも機能性関与成分は難消化性デキストリン。「脂肪の吸収を抑える」「糖の吸収をおだやかにする」などと表示されている。

流通ではイオンがプライベートブランド(PB)商品で20品目程度の申請を予定しているという。すでに5月に「難消化性デキストリン配合コーラ」を届出ている。「食後血糖の上昇を抑制する機能があると報告されています」などと表示されている。

このところ消費者庁の届出情報の更新頻度が高まり、1カ月余りで30品目を超える機能性表示食品が追加されている。届出はすでに400件を超えているとの報道もある。当初は大企業からの届出が目立っていたが、中小企業からの届出も出てきている。今後も新たな機能性表示食品が登場しそうだ。

生鮮食品も登場

9月には初の生鮮食品の届出が2件あった。9月8日にJAみっかび(静岡県浜松市)の「三ヶ日みかん」と、野菜を生産するサラダコスモ(岐阜県中津川市)の「大豆イソフラボン子大豆もやし」が受理された。

生鮮食品の受理は初めてで、産地や小売店では消費者に付加価値を認められるのではないかと期待しているようだ。消費者庁によると、他にも多数の生鮮食品の届出があったという。

生鮮食品を原料とする機能性表示食品も登場した。大塚製薬は、大麦に豊富に含まれる水溶性食物繊維「大麦β‐グルカン」の働きに着目した「大麦ごはん」の2商品を9月1日に発売している。「糖質の吸収を抑える」「コレステロールを低下させる」「おなかの調子を整える」という3つの機能を表示している。

また、JAかごしま茶業からは「べにふうき緑茶」を原料とするティーバッグも販売されている。べにふうき緑茶に含まれる「メチル化カテキン」はハウスダストやほこりなどによる目や鼻の不快感を軽減することが報告されている。

執筆者プロフィール

白田 茜(フリーランス記者) 

白田 茜(しろた あかね) 1978年佐賀県生まれ。 佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。
食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。

<記事提供:食の研究所
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