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外食スタッフのスキル向上に!新資格・外食ビジネスアドバイザー検定

2014年10月30日

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検定の講義で使用されるテキスト

店舗やスタッフのマネジメントに追われ家に帰れない大手飲食店長の話や、バイトテロとして社会問題となった従業員教育の欠如など、外食業界に関する暗いニュースをしばしば見聞きする昨今。これらは店長自身の能力や従業員のモラルなど個人の資質に対する議論だけで収まるものではなく、「人材教育」のプロセスが軽視されがちという外食業界の現場主義体制にも一因があると言えそうだ。

では、どうすれば店舗スタッフのスキルを上げていけるのだろうか?その課題の解決に一役買ってくれそうなのが、外食プロフェッショナル育成協会が2014年10月6日にスタートした「外食ビジネスアドバイザー検定」。同協会を主宰するフードディスカバリー株式会社へのヒアリングを元に、外食業界の新資格を紹介する。

外食業界が抱える人材育成の課題

外食業界では新人が店舗に配属されてからOJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)だけで現場の業務を覚え、体系だった教育を受けないまま店長になるケースが大半を占める。
店長になると、人事やメニュー開発など管理すべき業務範囲は一気に拡大する。体系的な教育を受けないまま業務の全てを回していくことは困難を極め、心身ともに辛い状態に耐えられず店長職を辞めてしまうケースが多い。そのため慢性的な人員不足となり、高額な採用コストをかけ続けながら人員を確保しなければならないと同時に、離職者が後を絶たない悪循環から抜け出せないという企業も多いという。

外食運営を体系的に学ぶ

今回新設された外食ビジネスアドバイザー検定は、なかなか得にくい店長としての能力を培うチャンスになるともいえる。検定は、体系的に外食店舗運営について学べる90分間の講義を3つ受講したあとに検定試験を受験するというものだ。

まず1講目では「外食ビジネスの可能性」として、外食業界の歴史から現在のトレンドまでを広く網羅し、外食業界でのキャリアパスの描き方を学ぶ。次いで2講目の「店舗運営の仕組み」では、店舗運営に必要な仕組みやお客目線からニーズを探る方法を習得。最終の3講目は「繁盛店学」で、繁盛店に共通する特徴や成功事例を学びながら自分の店を繁盛店にするために必要なスキルを身につけてゆく。

講義に使用するテキストは、大手チェーンの店舗指導やマニュアル構築支援の経験を生かし、多店舗展開を目指す企業の本部構築を得意とする外食専門コンサルティング会社が監修したもので、店長教育ノウハウが蓄積されていない企業は学べる点が多そうだ。また、講義から検定まで1日で完結するプログラムで、多忙な外食従事者も負担なく受講できる。

単なる座学での知識として終わらせることのないよう各講義にはグループワークが組み込まれており、受講者が自分のお店に帰ってすぐ実践可能なアクションにまで落とし込むことができるようになっている。

これまでにも外食産業管理士やフードプロフェッショナルなど、外食店舗運営の能力を問う資格はあったが、外食ビジネスアドバイザーは更なるステップアップへと促す上級試験の「外食ビジネスプロフェッショナル検定」を用意している。初級の外食ビジネスアドバイザーはチームづくりなど手軽で身近な内容と気づきが多いプログラムで、「今の持ち場で身につけるべきことを身につける」という意識を持たせる内容となっている。上級の外食ビジネスプロフェッショナル検定では、店長の幅広い仕事にも対応していける知識を身に付けながら、活躍の基盤を固めることができるという。

社員のスキルアップに活用

独立を目指す人は、外食ビジネスアドバイザーの資格を取得することで、自分の知識を証明することができ、自己成長につなげられる。

外食企業は、店長候補生をはじめとした店舗スタッフに外食ビジネスアドバイザーを受検させることで、スタッフのスキルやモチベーション向上が期待でき、店舗のサービスレベル向上につなげられそうだ。また、自ら考えて動ける人材が増えることで活気にあふれた職場の雰囲気の醸成も期待でき、スタッフの流出防止や採用コストの削減という効果をも生み出す。わずかな教育コストの投資が採用コストの大幅削減に繋がり、前述した悪循環を断ち切るきっかけになりそうだ。

飲食店の店長という仕事を体系的に学ぶことができるこの資格は、食品卸やメーカーなど飲食店をサポートする企業でも、研修として社員に受けさせる価値は大いにあると考えられる。

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