愛されるお店の作り方

居酒屋界を知り尽くした男が手掛ける、大阪のミートソース専門店~食堂カフェpotto(ハズ!株式会社)

2015年03月03日

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都心部から離れた住宅街で、地元の女性客から熱い支持を得ている店が大阪にある。「ミートソース」と「パンケーキ」という意外な組み合わせのメニューを看板に掲げ、2012年に大阪北部の住宅街・桃山台で1号店をオープンした「食堂カフェpotto ~ミートソース&パンケーキ」だ。

その仕掛け人は、4年前まで株式会社きちりの副社長を務めていた田端弘一さん。長年にわたって居酒屋界をリードしてきた田端さんが、なぜミートソースの専門店を作ったのか?お店に立つ同氏を訪ねると、思いがけない答えが返ってきた。「potto」というブランドに込められた熱い思いと、その戦略をお届けしたい。

実績を重ねた居酒屋業態からの独立と転身

きちりの創業から12年にわたって居酒屋業態に携わり、「飲食で上場会社を作る」という夢を叶えた田端さん。これまでの実績を活かし、独立後も同じ路線で進むのかと思いきや、真逆の業態に舵を切る。

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pottoを運営するハズ!株式会社
代表取締役 田端弘一さん

「きちりでは、都心型、ビジネスマン型、OL型など、アルコール中心のさまざまな業態をやり、自分の中ではやり尽くした感がありました。だから、独立後はまったく新しい業態にチャレンジしたかったんです。そこで、思い切ってアルコールに頼らない業態にしようかと」

アルコールからの脱却。これはチャレンジ精神とは別に、リーマンショックや東日本大震災での経験も大きく影響しているという。

「当時の売り上げの落ち込み方は、予想をはるかに上回るものでした。それを経験した時に、アルコールをメインに据えて、3年で投資回収するというスタンダードなやり方は、持続的ではないし、自分には向いていないんじゃないかという思いもあったんです」

そして、田端さんが核に据えたのは、ミートソースという商材だった。今のところ、大阪ではミートソース専門店をうたっているお店はpotto以外にない。ミートソースにしたのは、なにか戦略があったのだろうか?

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桃山台店の店内。大きな窓から光が入って明るい。

「まずは、さきほど申し上げたようにアルコールから離れたかったというのが1つ。そしてもう1つは、昔から食を通じて世界中の困っている人の役に立ちたいという強い思いがありまして。『TABLE FOR TWO』の代表の小暮真久さんの影響も受けました。それで、独立に際して、自分が今から60歳までの20年間で食を通じて何が出来るだろうかと考えたわけです」

そんな時、「地球上で最も食べられているのは“小麦”と“トマト”だ」という、サイゼリヤの正垣会長の言葉に触れる。

「確かに、小麦とトマトというのは世界中で馴染み深いし、実際に私達もよく食べます。好き嫌いもあまりない。そして、『そこにもう少しの満腹感と栄養価を加られないだろうか』と自問自答した結果、ミートソースという答に至りました。満足感があって栄養価も高くて、しかもヘルシーなpottoのミートソースで、人を幸せにしたいと思ったんです」

ただ、誰もが一度は口にしたことのあるものだけに、納得のいく味に仕上げるのは一筋縄ではいかなかった。

TABLE FOR TWO…社員食堂や飲食店などで、1食につき20円の寄付金がTABLE FOR TWO運営事務局を通じてウガンダ、ルワンダ、タンザニアなど開発途上国に送られる活動。

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