愛されるお店の作り方

タコベルが見せた、日本向けのメニューアレンジとSNSを使ったファンづくり ~タコベル(アスラポート・ダイニング)

2015年07月30日

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2015年4月21日、東京・渋谷にメキシカンファストフード店「タコベル」の日本1号店がオープンした。初日から続く長蛇の列は様々なメディアでも取り上げられ、その人気ぶりが話題となった。

全米に6,250店舗、海外26カ国、250店舗以上を展開する「タコベル」。80年代後半に一度日本へ進出しているが90年代半ばに撤退し、約20年ぶりの再上陸となる。

今回は、アメリカから来日中だったタコベルのマーケティング・ディレクターを訪ね、メキシカンフードの可能性と日本での戦略について話を聞いた。

綿密なリサーチで知り得た、日本の消費者像

タコベル・コーポレーション
シブラム・ヴァイディースワランさん

まず、約20年ぶりの再上陸となったわけだが、なぜ『今』だったのだろうか。

「私たちとしては、日本に戻ってくるタイミングは今がベストだったと思っています。なぜなら、いま世界的にメキシカンフードがブームになりつつあり、日本の感度が高い人達もエスニック的な食べ物や、スパイスに興味を示し始めているからです。その点でも新しい食の選択肢を提案するには、非常にいい時期だと判断しました」

「撤退」という過去の苦い経験を考えると、今回の再上陸で失敗することは許されない。

「確かに過去の経緯はありますが、改めて日本というマーケットに進出するために、我々もきちんとしたブランドと仕組みを構築してきました。基本的には、タコベル発祥の地であるカリフォルニアのライフスタイルや雰囲気を一緒にお伝えしたいというのが店のコンセプトです。その上で店舗の立地やメニュー構成、ローカルでの加工体制や原材料など全てが整ってから日本1号店を出したため、準備やリサーチには相応の時間を要しました」

タコベルが事前に行ったリサーチの結果では、日本の消費者は新しい食べ物や文化に寛容で、関心が高い一方、独自の美的感覚を持っていることが分かったという。それらは、メニューにも如実に反映されている。

日本のナチョスのディップはあえて別盛りに

「レギュラーメニューの味やボリュームも、基本的にはアメリカと同じ内容で提供するようにしています。ただし、例えば『ナチョス』はオリジナルではチップにトッピングを直接盛りますが、日本の消費者にテストしてみると「手が汚れる」「美味しそうじゃない」などという意見が多かったのです。そこで、トッピングを別添えにしてディップしてもらうスタイルにしました。こうした細かいニーズを素早く拾い上げることが日本での店舗展開において、とても大切だと考えています」

常に消費者の声を聞きながら、その国に合ったスタイルにアレンジする柔軟性。オリジナリティを大切にしながらもそれを押し付けるだけではない懐の深さは、流石といったところだ。

そんな「タコベル」の新たなことに挑戦する姿勢は、調理においてもいかんなく発揮されている。

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