経営者インタビュー

一家ダイニングプロジェクト・武長太郎社長~低価格・高回転。居酒屋仕込みの発想で、ブライダル業界へ進出

2016年10月05日

ところが、ブライダル業界の多くは個人技の世界なんですね。ウェディングプランナーが司令塔となり、お客様と一緒に構築したプラン通りに、パティシエやキッチンスタッフを動かす、といったように、縦割りになっています。チーム一丸となってお客様をお迎えするという感覚はありません。

僕たちはそんなことを知りませんから、これまで通りチームワークでウェディングを造り上げてきました。そこがかえってブライダルで高い評価を受けることになったんですね。

【Q】異業種からの参入で見えてきたことは

僕たちがブライダルをやるうえで何を強みにするか考えた時に、ブライダル業界の課題が見えてきました。居酒屋の感覚からすると、これまでのブライダル事業というのは価格が高く、回転率も悪い経営方法をしていました。

その部分を改善して、自分たちの一番のウリにしようと考えたのです。つまり低価格で高回転、まさに『居酒屋仕込みの発想』です。

「THE PLACE of TOKYO」には3つの会場がありますが、これに隙間なく予定を入れ、1日8回転稼働させて、一件当たりの挙式コストを下げます。これは通常のブライダルではやらない手法だと思います。

20161004_ikka_dining_016

焼き立てで提供される婚礼料理

 それから、料理は温かいものを温かいうちに出すということ。結婚式場の“温かい料理”とは違い、「熱いっ!」と感じるくらいの料理を提供します。これも、居酒屋での料理提供のオペレーションを活かしたものです。その甲斐あって、都内に400軒以上ある結婚式場のうち、料理の評価は常に上位にランクインしています。

【Q】ブライダルを手掛けたことで、飲食事業に与えたメリットは何でしょう?

今、飲食業界の課題は人財採用です。ブライダル事業を始めたことで、多くの学生が弊社に興味を持ってくれ、ブライダル志望の学生が、飲食の面白さにも気付いてくれます。

弊社では採用後、まず飲食業からスタートします。飲食店には毎日100名ぐらいのお客様が来店されますので、短期間で対人関係能力がアップします。

またブライダル志望で入社した社員の中にも、飲食で店長になりたいという人が現れるなど、人材採用という面で、ブライダルを始めたことは飲食事業にとっても非常に大きなメリットでした。

【Q】今後の展開についてお教えください

20161004_ikka_dining_003

2020年までは国内の業態を強化します。今は株式公開を目指して一歩ずつ着実に進めているところです。飲食事業では、月に1軒ペースの出店計画を進め、ブライダルは年間550件の挙式数を維持していこうと考えています。

そして、海外からのお客様を通じて日本のおもてなしや食文化を広く発信していきます。海外からの観光客が2020年には3,000万人を超えるといわれ、いずれ4,000万人を超えるでしょう。彼らが来日する理由として、日本の料理とサービスを体験したいという意見が多いので、それをしっかりと伝えていきたいと思っています。

さらに、2020年以降は、海外に打って出ます。日本が誇る食文化やサービスを海外で味わってもらえるように、一家ダイニングプロジェクトだからできる、日本らしいお店を作っていきたいと思います。


株式会社一家ダイニングプロジェクト

住所:東京本社 東京都港区芝公園3-5-12 長谷川グリーンビル3F
千葉本社 千葉県市川市本八幡2-5−6 糸信ビル3F
事業内容:多業種飲食店の経営、ブライダル事業、社内FC制度による独立支援
店舗数:直営店6業態39店舗、ブライダル事業「The Place of TOKYO」(2016年10月05日現在)
公式HP:http://www.ikkadining.co.jp/

経営者インタビュー バックナンバー

おすすめ記事

関連タグ

通信暗号化方式「TLS1.0/1.1」「SSL3.0」のサポート終了について
メルマガ登録はこちら