経営者インタビュー

姫路駅前で「まるまさ」ブランドを浸透させた気鋭の経営者。新業態で次の展開へ~エイトリンク・松尾守晃社長

2017年06月07日

だからこそ、サイドメニューは計算して作っていますが、これも美味しくなければ絶対に出しません。この信念は独立前にいた会社で教わったことです。いくら原価率が優秀な商品でも、まずかったら絶対に売らない。まずは、うまいか、まずいか。うまいからやる、じゃあそれをどうやってコストカットするのか、という順番で考えていくんです。 

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例えば、卵を産まなくなったおばあちゃん鶏を「ひね鶏」というんですが、お肉は硬いけど旨みが強くて、肝も油がのっていて、めっちゃうまいんです。しかも、食材としては高くない。『まるまさ屋』で人気のサイドメニュー「ひねぽん」と「油肝の刺身」は、このひね鶏を使っています。ひね鶏を扱う四国の業者から新鮮なものを直接仕入れてさらにコストを下げていますので、美味しいし、お店も儲かるし、みんなが喜ぶ優秀な商品が出来上がるわけです。

【Q】やはり原価は気にして見られているんですね。

原価計算は徹底的にやりますね。1店舗目をオープンする前も当然やりましたが、運営しはじめてからも定期的にチェックは行っています。3店舗目くらいのときに発注をシステム化して『BtoBプラットフォーム受発注』を入れているので、そのあたりも管理しやすくなりました。例えば原価率がおかしい場合は、仕入れ金額の上位商品の数字を出して、仕入れの数量と実売データと見比べて、ロスがどれだけ出ているかも確認します。

ただ、原価の低い商品がたくさん売れればいいということではなく、全体のバランスを大事にしています。例えば、サイドメニューの売上の割合が増え過ぎるのは、メイン商品が弱くなっているということなので、お客さんにおすすめする商品を変えて調整していきます。

「おっさんテイスト」でジャンルをリメイクしていく

【Q】1店舗目が繁盛店となり、2店舗目の出店も早かったですね

開業から3ヵ月たった頃には、すでに2店舗目の誘いがきていました。実は2店舗目のオープン当初は売上が上がらずに苦労したんですが、姫路城の改装工事が終わると劇的に変わりました。2店舗目は立地的に観光客が多かったので、地酒や穴子丼などの観光客向けのメニューを強化しました。

【Q】そこから一気に姫路駅前で出店を加速されていますね。しかしジャンルはバラバラです。

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『イタリアン酒場 MARUMASA 姫路立町店』

そうでもないですよ。一見バラバラに見えますが、「焼き鳥」「焼肉」「イタリアン」「天ぷら」というのは、誰もが好きな定番ジャンルです。間口が広いので、リスクが低いんです。店舗の基本コンセプトも実は一緒で、敷居はすべて「大衆酒場」、それと「おっさんテイスト」です(笑)。僕自身がそうなのですが、安い値段でお腹いっぱいになりたいじゃないですか。中高年の男性層をメインターゲットにして、定番ジャンルを昔から慣れ親しんだ大衆酒場風にリメイクしていく戦略です。

事業拡大のためには、“軽い業態”も必要

【Q】今後も“大衆酒場ドミナント戦略”を中心にしていくのですか?

今はこの戦略が成功していますが、問題点もあります。居酒屋業界なので、やはり立地が限られていて、物件がなかなかないんです。あと、このパッケージで他の駅にも進出したいところですが、駅の選定もなかなか難しい。ウチは原価率が高いので、賃料が高いと成り立たせるのが難しくなります。あと今の業態では、職人や技術、深夜に人が必要という部分も出店を加速できない理由になっています。


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