食の研究所

カフェで座れる席を増やすために客ができることは?~習慣の違いから来る「空き容器の放置」問題

漆原 次郎(フリーランス記者)  2018年05月21日

大きなキャリーバッグを引いて席に腰掛けた集団の外国人客たちが、フラペチーノを飲み、ケーキをほおばり、おしゃべりをする。そして店を去っていく。テーブル上に残されたのは使用済みの空き容器や食べかす・・・。その後、別の客がその席に近づくが、置かれたままの容器や食べかすを一瞥し、他の空席を探しだす。すぐまた別の客が来るが、やはり見切って別の空席を求めて彷徨う・・・。

使用済み容器や食べかすがテーブルに放置されたままのため、しばらくの間その空席は使われない状態が続くことになる。

習慣の違いから来る「セルフ後片づけ」の有無

カフェには、店員が席まで注文を聞きに来る「フルサービス店」と、客がレジスターで注文を済ませて飲食物を席まで自分で運ぶ「セルフサービス店」がある。前者では店員が後片づけもするが、後者では「セルフ」なので通常は客自身に使用済み容器の片づけが求められる。だが、日本では常識となっているセルフ店でのセルフ後片づけも、外国では習慣となっていない地域があるようだ。

シンガポール在住の筆者の知人によると、現地のセルフサービス店のカフェでは返却口を明示していないところも多く、セルフ後片づけ率は、返却口を明示するファストフード店ほど高くはないという。セルフ後片づけがされない店では、客でなく、店の清掃スタッフがテーブル上の使用済み容器を片づけるのだ。

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シンガポールのセルフサービス式のカフェにて。
客が退席するとすぐ、清掃スタッフ(赤い服の女性)が使用済み容器を片づけに来る。(筆者の知人が撮影)

海外のカフェやファストフード店などでの使用済み容器の返却法について綴られた記事を探してみると、いろいろと出てくる。

<海外のスタバでは、店員が定期的に大きなトレイ(?)を持ってきて食器やカップを回収します>

<こちらの人たちはスタバで後片付けはしない。(略)「置いて帰る」というのが常識らしい>(フランスや英国、2015年)

<ファストフード、フードコートでは片づけ係が常駐しているのでテーブルの上に食べっぱなしでOKです>(ドバイ、2015年)

執筆者プロフィール

漆原 次郎(フリーランス記者) 

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議理事。
著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。

<記事提供:食の研究所
JBpress、現代ビジネス、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインの4つのビジネスサイトが共同運営する「食」の専門ページ。栄養士が勧める身体にいい食べ方、誰でも知っている定番料理の意外な起源、身近な食品の豆知識、食の安全に関する最新情報など硬軟幅広い情報を提供。
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