経営者インタビュー

作っても売れなかった野菜が主役。逆転の発想が付加価値を生む~ALL FARM・古森啓介社長

2018年08月24日

畑から野菜を輸送しようにも、トラックを買うお金すらなかったので、最初の半年から1年くらいは、みんなで野菜をカゴに入れて、千葉から都内まで電車で運んでいたほどです。とはいえ、どれも大変といえば大変でしたが、苦労と感じたことはありません。

【Q】資金に余裕がない中、出店場所に代々木上原を選んだのは理由がありますか?

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確かに家賃相場は高いのですが、代々木上原という立地は非常に重要だったと思います。

出店した当初は、オーガニックやファーム・トゥ・テーブルという考え方は今ほど浸透しておらず、どちらかというと、感度の高い人だけがキャッチするキーワードでした。

立地条件として、食にこだわりを持ち、SNSやメディアへの発信力を持つ人たちが集まるエリアであることを重視していて、代々木上原はそれに当てはまっていたのです。

オープン当初はなかなか売上が上がらず苦しかったのですが、少しずつお客様が集まりはじめ、半年ほど経ったころから、私たちの取り組みがメディアで取り上げられたりして、注目してもらえるようになっていきました。ですから、その後の出店も、恵比寿、麻布十番、渋谷、銀座といった感度の高いエリアを選んでいます。

広がる農地と可能性で、美味しい野菜を届けつづける

【Q】1店舗目オープンから4年で6店舗を展開と、軌道に乗りましたね

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事業を展開させるには農場と店舗、両方の現場に人手が必要ですが、開店当時のアルバイトの子たちが社員になって手伝ってくれています。みんな若いし、元気と勢いがあります(笑)。

6店舗分の野菜の収穫ができているのも大きいです。ALLFARMの農地は今、当初に比べ100倍ほどに増えています。

佐倉市の農家さんたちもご高齢で、畑を辞める方が増えています。農業は50歳でも若手と言われる世界なので、我々なんて感覚的には子供どころか孫みたいな世代です。

それでも一度地域の一員として認めていただけると、80歳を超えた農家の方から「あそこの畑もう辞めるから、お前やるか?」と貸していただけたりして、次第に増えていったのです。

一見、遠回りなやり方でも地道に続けていれば理解してくださる方はいるし、そこから思いがけないご縁が生まれることもあります。軌道に乗って店舗展開ができているのも、その積み重ねが今に至っているんだと思います。

【Q】今後はどのような展開をお考えですか?

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新店舗オープンも計画が進んでいますし、もっと農地を広げていきたいです。固定種野菜の美味しさを多くの方に知ってもらいたいので、やはり食べてもらえる場所が必要です。

鮮度を保つために千葉で作って首都圏で提供していますが、流通の条件が整えば農地は千葉に限りません。たとえば日持ちする根菜類は今、淡路島で作っています。我々だけでなくいろんな農家さんの取り組みで、もっと固定種が普通に出回るような世の中になったらいいなと考えています。


株式会社 ALL FARM

住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原3-16-11クラタマンション103
電話:03-5790-9761 事業内容:「固定種」野菜を主役とした飲食店経営、自社農場の運営
公式HP:https://www.allfarm.co.jp/

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