レポート

カフェ・カンパニー楠本社長から未来への提言。キーワードは「86、96世代」と「コミュニティ化」~『FOODIT TOKYO 2018』レポート(後編)

2018年10月16日

ガレージは3階建てで、1階はカフェ・カンパニーが企画・運営する100席のシーフードダイニング、2階は作業机やイスを配したオープン形式のワークスペース、3階は200インチのスクリーンを置いた100人規模のプレゼンテーションスペースとなっている。

100BANCHは、“これからの100年をつくる”をテーマに、35歳以下のプロジェクトリーダーによる様々な企画を一般公募している。これまでに採択された企画は、「安全に安価に食べられるダチョウ抗体入りフードで世界中の人の健康に革命を起こす」「“しいたけだし”で世界平和の一助になりたい」など。

楠本「2年で100件の採用を目標にしていましたが、1年ほどで334件の応募があり、75件を採択しました。IT系ばかりかと思ったら、3分の1は食関係です。若い子たちの世の中を変えていこうという気持ちは、技術的なものだけではなくて、もっとソーシャルなものに関与していきたいという思いが非常に強いと感じています」

中村「飲食業界を担う若い世代が求めていることは、食でビジネスするというよりも、食を媒介にして、どういうコミュニティを作り、人とどういう関係性を築き、どういう人生を送っていきたいかになるということでしょう」

そして、人が集まってコミュニティを形成することで、そこにある飲食店の集客方法も変わっていくという。

楠本「我々経営者側がお客様に対して提供するというよりも、お客様と従業員が一体であるかのようなコミュニティを作っていく関係が、今後の集客のあり方になってくるのではと思います。関係性を強めることは、まさに日本の経営で非常に大事な課題だと思います。私はずっと、社名をスナックカンパニーに変えたいと思っているんですよ。スナックは共感度が高いです。これからの日本の地方創生コミュニティは、スナックしかないなと思うんです」

日本の飲食店はどういうコミュニティを作っていくか考えるには、まずはこれから起きる社会の変化を踏まえる必要がある。2045年に1億人を下回る人口減少、労働者の不足、65歳以上が4割を占める高齢化社会、糖尿病や認知症社会など様々ある。一方、202030年は日本だけでなくアジア全体で少子高齢化が進み、世界中で食料不足が深刻化するといわれている。

楠本「課題先進国の日本が食を通じたソリューションを出し、アジア全体に貢献できるようなリーダーシップをとっていけるかどうかを、私たちは考える時期だと思っています。10年後に日本の飲食店が世界にどういうソリューションを出せるかという勉強会を、皆さんとしていきたいと思います」

業態開発第一主義の転換、飲食店でのコミュニティ作り、前編で語られた飲食店での生産性の向上など、飲食業界が抱える様々な課題や解決の手立てについて議論された『FOODIT TOKYO 2018』。会場に集まった約1,000名の来場者は、すでに起きている社会や価値観の変化を感じ取るべく、登壇者の言葉に聞き入り、パネルを注視していた。これからの飲食業界にどう対応すべきか、今こそ経営者は考えるときだろう。


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