経営者インタビュー

元・大手商社マンが「立ち飲み+天ぷら」業態で世界を目指す~一期一会・本間儀彦社長

2018年11月26日

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本間儀彦(ホンマヨシヒコ)・・・1965年生まれ。大手商社勤務時代に海外赴任でスタンディング文化のイタリアンバルに出会い、日本の立ち飲み文化との親和性に気付く。立ち飲み文化の輸出を目指し、業態開発の1号店として2015年に東京・恵比寿に「立呑み天ぷら 喜久や」をオープン。以降、2018年11月現在、5店舗を展開中。

天ぷらが目の前で次々揚がり、手ごろな値段で気軽に楽しめる「立呑み天ぷら 喜久や」。ありそうでなかった業態は2018年11月現在、東京と大阪で5店舗展開し、商業施設からの出店依頼も絶えない状況だという。運営する株式会社一期一会の代表取締役社長、本間儀彦氏は元商社マンという肩書を持つ。異業種からの参入で坪月商100万を売り上げる戦略は、飲食を別の角度から切る視点に基づいていた。

日本文化を世界へ広げることが、創業の原点

【Q】ご経歴と飲食業に携わるようになった経緯を教えてください。

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株式会社一期一会
代表取締役社長 本間儀彦氏

もともと、商社に勤めていました。ファッション事業でヨーロッパと日本を行ったり来たりする生活が長かったのです。25年ほど前、年の3分の1はイタリアにいて、当時の日本にはまだなかったスタンディング式のバールでよく飲んでいました。そのころから、日本の立ち飲み文化と似ていると思っていて、将来リタイアしたらミラノで日本式の立ち飲み屋をやりたいなとぼんやり考えていたのが原点です。

商社退社後、ITやエンターテインメントなど、さまざまな事業を手がけましたが、根底にあるのは「日本の文化を海外へ」という目的です。飲食も、そのコンテンツのひとつと考えています。大手チェーン系飲食店のFC展開に携わる機会があり、その事業モデルに感銘を受けたことがきっかけでした。管理体制やセントラルキッチンなど、しっかりしたパッケージを作り上げれば海外にだって持っていける。これで日本の立ち飲み文化を世界に伝えられると考え、まず国内での基盤作りを行うべく、2015年に「立呑み天ぷら 喜久や」を東京・恵比寿でオープンさせました。

【Q】なぜ立ち飲みに、天ぷらを組み合わせたのでしょうか?

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理由はいくつかありますが、まず、和食の中でも、世界中の人が知っているのは「スシ・テンプラ」です。説明がいらない、最もわかりやすい料理であることがひとつ。それと、食材が現地調達できるという点です。日本から食材を輸出しなければならないとコストがかかりますが、天ぷらは現地の鮮度の良い魚介、野菜が使えます。そして、これは海外進出以前の話ですが、日本の食文化であるはずの天ぷらを、実は日本人自身は食べる機会が減っているのではないかと感じたからです。

弊社がターゲットにしているのは、購買力と周囲への影響力をもつ、F2層と呼ばれる、35歳から49歳のキャリアを積み上げた女性たちです。ところが、彼女たちは目の前で板前が調理してくれる揚げたての天ぷらを食べることがほとんどありません。理由は高いから。高級店だと客単価が1万円ほどします。また、ファストフード的な天ぷらチェーンはありますが、見るからに油っこいと敬遠されがちです。つまり、高級とファストフードの中間がなかったんです。


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