飲食業界なう

飲食店のキャンセル料請求に対する指針が発表。ノーショー対策として期待も

2018年11月30日

宿泊業界におけるキャンセル料の請求が社会的に認知されている理由のひとつに、予約のオンライン化が進んでいることがあげられる。本人確認や決済手段が確実であり、事前決済や預かり金(デポジット)の徴収も行われている。飲食店でも、一定規模以上の被害の発生が予想されるような予約の場合は、クレジットカードの事前登録を求めたりデポジットを導入するのもひとつの方法だろう。

また、予約客が容易にキャンセル連絡できる仕組みも必要だ。特に電話予約の場合、店舗の営業時間中に連絡がとりづらい、つながらなくてかけ直すのを忘れるといった理由で、結果としてノーショーとなってしまうケースもありえる。キャンセル連絡を確実にうける体制や仕組みの整備もノーショー防止策といえる。予約客へのリマインドも効果的だが、電話確認は人手不足の中小規模の店舗では業務の負担増になりかねない。実情にあわせ、ITなども活用しながら、ノーショー防止に取り組んでほしい。

ノーショーはなくせるか。問題解決に向けた普及啓発は続く

ノーショーの発生は3つのタイプに分類される。もっとも多いのが、予約そのものを忘れてしまう「うっかり」タイプだ。また、ノーショーに対する罪の意識が薄い「認識不足」、さらに店に対する嫌がらせでわざと引き起こす「悪意ある」ノーショーも、レアケースながらあるという。

「嫌がらせはともかく、“うっかり”と“認識不足”は、『飲食店にとってノーショーは重大な問題だ』という認知が社会的に広まれば、減らせます。今回の指針は、飲食店利用者への啓発により、『ノーショーは良くない』という社会合意を形成し、発生させない仕組みづくりをしていくことを目的としています。『お客様に損害賠償を請求しましょう』と推奨しているわけではなく、キャンセルポリシーを明らかにして、予約時にお客様の同意を得ることで、ノーショーの抑止につながるという考えです」

■ノーショーの被害を最小化する取組みの概念

20181130_noshow5

忘年会などの宴会シーズンになると、客が複数の候補店に予約を入れ、実際に来店する店以外へのキャンセルの連絡をしない、忘れるといったことが起こる。キャンセルポリシーの明示によって、少なくともそうしたノーショーは防止できる可能性はある。

「ノーショー対策は、これがスタートです。複層的に解決していかなければいけないし、一朝一夕にできることではありません。消費者向けにはまず、『連絡すればキャンセル料は発生しない』というところから、少しずつ啓蒙し、やがて当日キャンセルも減らすことを目指しています。そして飲食店へはノーショーを発生させない仕組みを提供し、さらにはキャンセルになった予約に他の顧客をマッチングさせるようなシステムを作り、被害を最小化するような取り組みをしていきたいと考えています」

取材協力:株式会社トレタ


飲食業界なう バックナンバー

おすすめ記事

関連タグ

通信暗号化方式「TLS1.0/1.1」「SSL3.0」のサポート終了について
メルマガ登録はこちら