飲食業界なう

悪質クレーマーから従業員を守れ。カスタマー・ハラスメントに屈しない対策5か条

2019年05月15日

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従業員に対する暴言や土下座強要、ネットへの誹謗中傷の書き込み。顧客による過剰で悪質なクレームや迷惑行為、「カスタマー・ハラスメント(カスハラ)」が深刻化している。恫喝まがいの理不尽なクレームは現場のモチベーションを著しく低下させ、離職につながりかねない。

また、いわれのない風評は、店舗運営に計り知れない影響を及ぼす。カスハラには、どう対応すべきなのか。飲食業界を専門とし、顧客トラブルにも詳しい石﨑冬貴弁護士は、「理不尽な要求には、はっきり“No”を伝えることが大事」だと訴える。

カスハラは増加している? 正当な苦情との違い

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横浜パートナー法律事務所
弁護士 石﨑冬貴氏

日本最大の産業別労働組合「UAゼンセン」が実施したアンケート調査では、飲食店の接客や小売の販売・レジ業務などの現場で約7割が、悪質クレーム(迷惑行為)に遭遇していた。

また、半数近くが『迷惑行為が増えていると感じる』と回答している。メディアが深刻化するカスハラを社会問題として取り上げる機会も増してきた。実際に、飲食の現場でカスハラは増えているのだろうか。

「飲食店の場合、たとえば居酒屋は酔った客にからまれる機会は当然多く、昔から相当数の悪質クレームが発生しています。そのため、数自体に大きな変化はありません。ただ、近年はネット上に中傷を書き込み、それをSNSで拡散するケースが目立つようになりました。対応を誤ると話が当事者間で終わらず、第三者を巻き込み、いわゆる『炎上』することで広がってしまいます」

カスハラは、ささいな事がきっかけではじまることが多いという。

<カスタマーハラスメントにつながるきっかけ>
・オーダーやつり銭の間違え
・料理への異物混入
・予約ミス
・飲み物をお客様にこぼしてしまった
・お客が店内で転倒

 

「当然、正当な苦情と悪質なクレームは違います。どんなに気をつけていても、ミスやトラブルは避けられません。店側に非があれば、しっかりとした謝罪と対応が必要です。苦情は客側に何らかの不満、要求や疑問があるからこそ生まれます。顧客の声として受け止め回答を示すことは、サービス改善のヒントになるでしょう。

問題は、相手が悪質クレーマーだった場合です。正当な苦情との線引きは難しいのですが、ひとつの目安として、話がかみ合わず、堂々巡りをはじめたらクレーマーと判断してよいと思います」

たとえば、『料理がおいしくなかった』『スタッフの態度が悪かった』も主観的ではあるものの、苦情の類だ。店側が謝罪し、『改善に努めます』などの回答を示せば話は終わるだろう。ところが、具体的な要求もなく『誠意を見せろ』と繰り返したり、できないと何度断っても『100万円払え』と訴え続けるのが典型的なクレーマーだという。


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