企業のIT活用術

客数増加・満足度向上に貢献した、料理の提供時間と食材発注のIT管理・改善策~SUU・SUU・CHAIYOO川口洋社長

2019年07月25日

もちろん、客観的な評価も必要です。サービスレベルは個人の力量に左右されがちですので、従業員研修には力を入れています。教育費の予算は年商の2%として、その他にも年商の1%を社内遠足などのレクリエーション費や、社内の情報共有のためのITツール導入費といった人間関係の向上のために使います。社員は社内SNSのアカウントを持ち、日々の売上や月次の収支などの数字を投稿して、誰でも知ることができるようにしています。

【Q】従業員には、数字を意識して店舗経営をしてほしいという方針でしょうか?

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クウィッティオトムヤム/ハーブたっぷりトムヤム麺

まず、透明性は確保すべきです。決算書も公開していますし、理解するための数字教育にも取り組んでいます。ただ、それは自分がやっている仕事の結果を把握できた方が楽しいだろうとの考えです。

現場には売上や利益の数字を目的として追わないように強く伝えています。数字を意識すると、お客様へのおもてなしより店舗の都合を優先し、食材の質を下げて原価を抑えたり、いい加減な接客になりがちです。追い求めるべきはお客様満足による客数増です。

QSCのスタンダードの実現、ホスピタリティやタイの雰囲気作り、オペレーション力を向上すれば、おのずと客数があがります。結果として売上につながり、時間帯当たりの客数が増えれば生産性も向上して利益もあがります。

何より、自分がお客様の立場になって考えれば、売上を優先する店には行きたくないですよね。楽しい時間や美味しい料理、丁寧な接客といった、何かを与えてくれる店だからこそ、行きたいと思えるのではないでしょうか。

案外この感覚は、言葉の壁はあってもシェフのほうが分かっていますね。やはり、自分の料理でお客様を喜ばせたいという気持ちは、国を超えて料理人に共通する思いなのでしょう。

現場で何が起きているか、いち早く気付けるシステム活用

【Q】オペレーション力の向上とは、どういったことですか?

生産性を上げるキモは、客数予測を正確にして、それに応じた人員や食材を投入することです。メニューが品切れになればお客様の満足度は下がります。逆に余って次の日に使いまわしたら鮮度が落ち、やはり満足度は下がります。客数も減るでしょう。ロスになって利益を圧迫するかもしれません。

このため、我々は1時間あたりの客数予測に力を入れています。過去データや季節変動、直近の傾向などをサポートオフィスが準備し、そのデータも参考にしつつ、店長が客数を予測します。

そこから、予測客数に対してお客様にご迷惑をおかけしない標準人員に基づいてスタッフを準備し、どのメニューがどれほど出るか、たとえば100人ならガパオ30人分、パッタイ20人分といった出数率から食材の準備をしています。

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ガイ・パット・バイ・ガパオ・ラート・カオ/鶏挽肉のホーリー・バジル炒め

その際、各店舗が客数予測に見合った適切な発注をしているか確認するため、発注のシステム『BtoBプラットフォーム 受発注』を使っています。

また、POSレジと発注システムの仕入データを連動させて、ウィークリーで売上全体の原価率と、食材ごとの原価率を自動集計するようにしています。BtoBプラットフォームは多くの飲食店で使われていて、一般的なPOSレジであれば連動できるので助かります。

エビ、タイの食材、タイ以外の食材などの使用数量を見て、発注の異常値を探っています。特に使用量の多いエビや、価格変動が大きい野菜などの正確な原価管理には、システムの活用が欠かせません。新鮮な食材で適正なレシピの料理を出し、お客様満足度を高めるためには必要な管理です。

さらに、お客様の満足度を保つオペレーションがスムーズか、注文を受けてから料理を提供するまでの時間も計測しています。ランチなら8分以内、ディナータイムのドリンクは3分以内にお出しするのが目安です。これが90%以上出来ていれば良しとし、1時間ごとの最大遅延時間もチェックしています。


SUU・SUU・CHAIYOO推薦!食材・取引先ごとに仕入額を自動集計する発注システム『BtoBプラットフォーム受発注』

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