愛されるお店の作り方

「上限3000円」以上は支払い不要。来店客の7割をリピートさせる驚異の飲み食べ放題居酒屋~定楽屋(style)

2019年12月17日

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長いレシートを記念に持ち帰るひとも

薄利多売のビジネスモデルは、手間のかからない商品やサービスを提供して効率化するのが定石だが、定楽屋の場合は逆だ。低価格業態で質の良いものを提供すれば、同価格帯の競合店とは当然、差別化される。繁盛の理由はごくシンプルだが、利益率からも効率からも縁遠い。

社員が思わず「普通の居酒屋がやりたい」と漏らしたこともある。だが、普通の居酒屋ではなかったからこそ、利用客から圧倒的な支持が得られて、2年足らずで11店舗と一気に拡大できたのだろう。すべての店舗でリピーターは半数以上、店舗によっては7割がリピート客という状態だ。回転率は平均1.5回転。多い時は2回転しているという。

薄利だからこそ、ムダには厳しい

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赤字ギリギリ、とはいえ急速な店舗拡大が実現している理由のひとつに、ムダのない出店戦略があげられる。家賃の高い路面店は避け、空中階の居抜き物件を選んでいる。

「それに加え、駅近であることも条件ですね。在庫を置く冷蔵庫が必要なので、キッチンにスペースがあり、席数は60席以上確保できるのが理想です。条件に合う物件があれば、出店自体はスピーディです」

店舗数が増えるにつれ、メニューの全面的な見直しも行った。レシピはメニュー開発の専門家による監修のもと、食べ放題でも破綻しない理論原価や調理工程で組み立てられている。

「我々としては出来立ての美味しさをご提供したいと思っていますので、たとえば人気メニューの出汁巻きも注文を受けてから作っています。一方で、2時間制という限られた時間の中での食べ放題は、お客様をお待たせできません。すぐお出しできるスピードメニューなどもご用意し、お勧めしています。また、1回であまりに大量にご注文があるとキッチンが混むだけでなく、食べ残しの原因にもなりかねません。様子を見ながら、場合によっては『テーブルに載せきれませんよ』とお声がけすることもあります」

食品ロスが社会問題にもなっている昨今、過度の食べ残しには追加料金が発生するルールを設けているが、内容をしっかりと説明するため、トラブルになることは少ないようだ。

目指すは47都道府県展開。すべての駅前に定楽屋を

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現在も北は北海道、南は鹿児島まで全国展開している定楽屋。評判が広がったネット上では、東京出店を望む声も高まっている。定楽屋が目指すのは全都道府県制覇の出店。当然、東京も視野にある。

「大手チェーン店にひけをとらないくらい、どの駅前にも定楽屋があるように認知度を高めるのが目標です。東京進出は、家賃の高さが課題のひとつにはなっていますが、都心から少し離れて安く借りられるなど条件があう物件があれば、近いうちの可能性は大いにあります。まずは、2020年中に20店舗を目指しています。

また、今の業態だけでなく、別の形での定楽屋も展開していきたいです。たとえば焼肉の定楽屋、イタリアンの定楽屋といった形です。また、3000円だけでなく、4000円、5000円コースの定楽屋といった構想もあります。どのような業態であっても、お客様にご満足いただき、喜んでいただける定楽屋であり続けたいですね」

上限3000円に、画期的なカラクリはなかった。ただ、ひたむきに顧客満足度を高め、再来店につなげる、飲食店としてごく当然のことを極限まで突きつめ取り組み続けている。単なる飲み・食べ放題と一線を画した定楽屋が今後全国に増えていった時、飲食業界に新たな波が起こるかもしれない。


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定楽屋 金山店(株式会社style)

住所:愛知県名古屋市中区金山4丁目1−24 コスモ2ビル 6F
お話:定楽屋ブランド統括マネージャー 前田真実氏
公式HP:http://www.style-gr.com

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