食品卸の新戦略

売上げ拡大に欠かせない!?食品卸から熱い視線を集める「売掛保証」とは

2014年04月29日

アベノミクス効果による好景気に背中を押され、外食業界が活気付いている。日本フードサービス協会によると、店舗数増、客単価上昇のため、2013年の全業態トータルの全店売り上げは前年の100.7%となり、2年連続前年を上回った。客単価は前年同月比で2013年5月から10ヶ月連続上昇している。

 飲食店の事業拡大、新規開業ムードが高まる今は、食品卸にとって売上げを伸ばす絶好のチャンスだ。そんな中、卸企業の信用リスクという課題を解決する策として「売掛保証」が注目されている。

 一体、どんなメリットのあるサービスなのか? 前年比135%増の売上で急成長を遂げている保証会社、株式会社トラスト&グロースの武田浩和代表取締役社長に聞いた。

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食品卸の新規営業先獲得の鍵に

売掛保証とは、販売先に対する売掛債権を保証し、万が一取引先が倒産などで支払い不能になった場合、保証会社があらかじめ設定した売掛金を補填するというサービスだ。取引先の与信リスクという課題を取り除き、既存顧客との取引額増や、新規顧客の獲得につなげることができる。特に卸売業からのニーズが強く、「弊社をご利用の約7割が卸売業の企業様で、そのうち約2割が食品卸」(武田社長)だという。

実際に、食品卸企業の新規営業開拓は、厳しい与信管理によって思うように進まないのが現状だ。

ある酒類卸会社の営業担当取締役によると、「新規取引の話を進めようとしたが、評価会社の評価が低かったため、自社で売掛金上限額を設定し、残りを前金で交渉した。しかし、結局は掛け以外の部分は取引には至らなかった。また、評価そのものがない新規開業の飲食店さんは、最小限の枠の掛でしか取引ができない」というように、取引の機会を逸してしまっている企業は少なくない。

だが、「売掛保証を活用すれば、これまで信用リスクのため売り惜しみせざるを得なかった事業者にも、希望通りの売掛金の枠を設定して取引を始められます。とくに押さえておきたいのが、新規開店のお客様です。飲食店は人気店舗になると2店舗目、3店舗目と事業を拡大しやすい業態ですから、開業時からの仕入先として良いお付き合いができれば、お客様の成長とともに取引額も増え、さらに大きな取引につながるでしょう」

営業マンは利益につながる業務に集中できる

もちろん、売掛保証にたどり着く前に、前金や保証金での取引や、場合によっては法人のクレジットカードを使って決済するなど、自社で何とか解決しようする企業も多い。

しかし、「前金だと買い手は物を買うときには必ず現金を用意しなきゃいけなくなりますし、クレジットカードの場合は支払う側も申込書を書いたり、必要書類を提出したり、なにかしらの行為が発生します。そういうのが、飲食・食品業界の商習慣に合わないのでしょう。その点、売掛保証サービスは、取引先から書類を取り寄せる必要もなく、基本的に売り手の卸企業と弊社の間だけで完結します。取引先に“あなたを審査しています”と連絡がいくこともありません」

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