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「モンドセレクション」で販路拡大!食品の付加価値戦略を探る

2014年07月11日

会場にずらりと並んだ出品商品の数々

2014年4月の消費税増税以降、モンドセレクション公式エージェントとして申請支援代行サービスを行うFoods R&D(北の和みフーズ株式会社)には、申請に関する相談が急増しているという。モンドセレクション応募要項の発表は毎年10月1日予定で、7~8月にかけて相談が増えてくるのが通例だが、今年は例年より3~4ヶ月早まっているのだ。円安による材料費の高騰や人材不足などによる全面的なコスト増、産地偽装問題の影響による食品に対する信頼性の低下など、消費税増税以外にも原因があると考えられる。低価格路線の厳しい現実や食に対するイメージダウンを受けて、価格重視から価値重視に切り替えて活路を見出そうとする食品業界の今を探る。

モンドセレクションとは?

モンドセレクションは世界各地の優れた市販商品の評価と品質向上を目的とした消費生活製品の品質評価国際機関で、1961年にベルギー王国経済省と欧州共同体(EC、当時)の共同でブリュッセルに創設された。以来半世紀近く世界中から応募される食品、健康食品、水、ソフトドリンク、ビール、スピリッツ、リキュール、ワインをはじめ様々な消費生活製品の審査と評価を実施している。モンドセレクション優秀品質ラベルのロゴは世界的に認知度が高く、独立専門家審査員グループが味覚、成分、原材料、衛生管理など多岐にわたる項目を公平な立場から審査し、その高品質を評価・表彰した商品であることを認定するものだ。

モンドセレクションが日本で認知されるようになったのは、サントリーの「プレミアムモルツ」が3年連続最高金賞を受賞したことが大きい。「3年連続モンドセレクション最高金賞受賞」を打ち出したCMで、モンドセレクションを知った人も多いのではないだろうか。2013年にはAEONのプライベートブランド「トップバリュー」の商品が受賞する一方、中小ベンチャー企業が大企業と同じ土俵で評価される数少ない機会ということもあって、毎年出品数が伸びている。2014年度には、82カ国3163に及ぶ商品が評価されている。

門戸は広く開かれている

モンドセクションが広く認知されている一方で、大企業しか受賞できず申請にも多額の費用がかかると思い込んでいる人も多いだろう。しかし、申請用紙に、会社の売上、代表者プロフィール、ISO・HACCP取得の有無などを記入する欄はなく、審査対象はあくまで商品だ。

応募申請にあたっては、公式HPより該当部門の応募規定要項、エントリーフォーム、商品登録用紙をダウンロードして申請書類を作成し、モンドセレクション宛に申請書類一式を提出する。登録完了後、モンドセレクションからEメールでインボイス(税関への申告・検査などで必要な書類)が届き、応募費用を海外送金にて支払う。そして、出品商品の詳細情報を作成し出品輸出の準備を行い、ベルギーの事務局宛にサンプル商品を輸出。その後、テイスティングを含む全ての審査が行われ、審査結果が4月末頃にEメール及び郵送にて通達される。

英語またはフランス語での申請書類作成やサンプル商品の輸出をはじめ、一連の手続きには専門的な知識とノウハウが必要だが、申請代行エージェントに委託すればスムースな応募が可能となる。事実、受賞商品の中には中小企業やベンチャーなど小規模な会社のものも多く、門戸は広く開かれている。

「モンドセレクション金賞」で販路拡大

K-Beauty シリーズとして韓国発の健康飲料を自社ブランディングで展開する株式会社アイリスオーヤマは、「とうもろこしのひげ茶」「桑の葉茶」「100%ピュアプーアル茶」の3品を出品し2012年に金賞を受賞。2010年9月の発売開始当時はホームセンターのレジ前など自社店頭販売に留まっていたが、受賞を機にFoodex(国際食品・飲料展)や各種イベントにおける試飲などを積極的に展開し販路を一気に拡大した。出荷数は900万本(2012年実績)に達し、現在はホームセンターやドラッグストアだけでなく、駅売店、コンビニ、ネット通販などでも購入が可能となっている。

岐阜県関市でミネラルウォーターを製造・販売する奥長良川名水株式会社は、自社商品「高原の水」を出品し、2008年から6年連続最高金賞を受賞。2012年には、同社が製造し成田空港ロジスティックが販売展開する「空水」が最高金賞を受賞した。成田空港出国審査後の制限エリアで購入した「空水」は機内持ち込み可能で、「冷さなくてもおいしい水」として好評を博している。空港内では「空水」専用自動販売機20台のほか一部の店舗で販売。売れ行きは好調で、当初の予想を大幅に上回る1日平均200本以上を販売している。モンドセレクションの応募資格は、「製造者」と「販売者」にあることを上手く活用した事例といえるだろう。

品質本位を追求する「メイドインジャパン」。その価値が世界で再び脚光を浴び、その結果、商品に付加価値をもたらしている。

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