食品卸の新戦略

これからの時代、食品卸に必要なのは“カード決済”と“WEB”?-Visa Business Pay

2014年08月28日

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 ここ10年、あらゆる業界・分野で業務のIT化が進み、飲食業界、食品業界でもロジスティクスや受発注など、様々なシーンでテクノロジーの導入による業務改善が押し進められてきた。その一方で、企業間取引の決済業務に目を向けてみると、改善の余地を残したまま、昔ながらの方法で行われていることがよくわかる。

 例えば決済方法。日本国内におけるB2Bの消費支出は約914兆円と言われるが、その決済方法は今なお現金や手形、銀行振込が大半を占めている。なかでも中小企業の企業間取引では、全体の32%が現金決済だというから、いかに現金主義が根強いかよくわかるだろう。しかも、決済に係る毎月の請求業務も煩雑さを極めている。サプライヤーは、毎月、膨大な数の請求書の発行に始まり、封筒に封入しての郵送、銀行に振り込まれた入金データと請求データの付け合わせなど、コストも時間もかかる業務の目白押しだ。

 そんな中、今年4月にスタートしたあるサービスが、一連の決済業務を驚くほどスムーズに処理してくれる、と大きな注目を集めている。ビザ・ワールドワイド(Visa)が提供する「Visa Business Pay」である。

毎月の決済業務にイノベーションは起きるのか?

 「Visa Business Pay」の柱となるのは、「カード決済」だ。実はこれが、サプライヤーにとってコスト削減や業務改善だけではなく、他社との差別化や競争力のアップにもつながるという。それを端的に示す例がある。

 ここ数年でB2Bのカード決済の導入が進んだある業界では、過渡期に業界3位だった卸業者がいち早くカード決済を取り入れたところ、バイヤー側からの引き合いが予想以上に多く、順調に売上げを伸ばして、短期間のうちに業界1位になったという。先行者メリットが大いに働いた結果だろう。

 そこで、今回はフード業界での「Visa Business Pay」の導入メリットについて、このシステムを企画・開発したビザ・ワールドワイド・ジャパンの森田智彦氏にお話を伺った。

コスト削減とリスク回避を同時に実現

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「Visa Business Pay」を
企画・開発した森田氏

 まず、「Visa Business Pay」とは、どのようなサービスなのだろうか。

「端的に言うと、サプライヤーとバイヤー間の取引で利用できるB2B専用のカード決済サービスです。専用サイトでは請求書の発行から入金確認、領収書の発行までを一元管理することができます」(森田氏)

 「Visa Business Pay」は、利用するために新たにシステムを導入する必要がなく、導入コストもかからない。サプライヤーはまずカード会社との加盟店契約を完了後、手元のパソコンから「Visa Business Pay」のサイトで登録を完了すればサービスを開始できる。あとは、画面上で請求書を発行し、それを登録してある取引先(バイヤー)にメールで送るだけだ。

 メールを受け取ったバイヤーはというと、こちらも画面上で請求書を確認して、あとはクレジットカードで決済するだけ。新たにクレジットカードを発行する必要はなく、手持ちのVisaカードで決済することができる。ネット通販の支払いのシンプルさをイメージしてもらっても間違いはないだろう。
 
「これだけでも、サプライヤーは請求書の印刷費や郵送費、さらにはそれに係わる人件費を大幅に削減できます。コストを単純計算してみると、請求書の発行だけで(カラー印刷の場合)印刷代が1通21円、郵送代が82円。それが1000件あれば、10万円以上となります。そこに人件費もかかりますよね。請求業務を改善すれば、その分の資金とマンパワーを営業など他の業務に注ぐことができるのです。食品卸さんは、顧客数が多く、1件ごとの取り扱い額が大きくないことも多いので、まさにぴったりのサービスだと思います」(森田氏)

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