ヒット商品の舞台裏

業務用ハブ酒ハイボール、無名でも飲食店で人気急騰のワケ~琉球ハブボール(南都酒造所)

2019年01月08日

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沖縄では古くから滋養強壮の薬用酒として飲まれてきた、ハブ酒。製造方法はさまざまだが、一般的に沖縄を含む南西諸島固有の毒蛇ハブを、泡盛やブランデーといったアルコール度数の高い酒に漬け込み、熟成させて作られる。 

年間約6000匹のハブを扱うハブ酒のトップメーカー、南都酒造所(株式会社南都)が2016年に発売したのが、「琉球ハブボール(以下ハブボール)」だ。“瓶底にとぐろを巻くヘビが入ったお酒”というイメージの強いハブ酒を、ライトな炭酸アルコール飲料にして話題を呼んだ。製造量は右肩上がりで、県内だけでなく首都圏を中心とした関東の飲食店や小売店でも取り扱いが増えているという。ユニークな沖縄新名物は、どのように生まれ、広まっているのだろうか。

きっかけは大手小売店バイヤーからの提案

南都酒造所はハブ酒を主力商品とするメーカーとして、1992年に創業した。工場長の我那覇氏によると、当初から既存のハブ酒との差別化をはかり、“飲みやすい味”を目指してきたという。 

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南都酒造所工場長
我那覇 生剛 氏

「昔からあるハブ酒は、お酒の味を楽しむというより薬として使われていました。強烈なにおいがあるものがほとんどなので、一度飲んだら二度と飲みたくないといわれることもあります。しかし、ハブの臭みは下処理をしっかりすることで、取り除くことができるんです」 

生きたハブをそのまま泡盛などに漬け込む作り方では、たとえ内蔵の摘出処理をしていても爬虫類特有のにおいで、臭いハブ酒になってしまう。

南都酒造所では、ハブを鮮度がいい状態で血抜きし、内臓を摘出するだけでなく、臭腺という強い臭いを出す小さな器官まで除去している。この特殊処理で、臭みはほとんど消え、味に決定的な違いが出るのだ。 

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ハブ入りのハブ酒

処理後に59度のアルコールで長期貯蔵熟成してハブエキスを抽出する過程で、ハブ毒は無毒化される。ナツメやクコといった、13種類の漢方ハーブを浸した泡盛とハブエキスをブレンドし、さらに熟成させると、他にないブランデーのような香り高く美味しいハブ酒になる。

「当社のハブ酒はアルコール度数が35度(一部商品は25度)あり、飲み方はロックや水割り、お湯割りが一般的です。展示会では炭酸で割って試飲していだたくこともしています。ある展示会で、それを飲んだバイヤーさんから“わざわざ割るより、最初から缶入りの炭酸アルコール飲料にして売ったらどうか”と言っていただいたのが、ハブボール開発のきっかけでした」 

ハブ酒の缶入り飲料を提案したのは、高級食品スーパーなどを全国展開する大手小売のバイヤーだった。商品化すればまとめて仕入れてもらう商談を取りつけ、すぐさま試作に取り掛かったという。


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