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「こんなはずでは…」失敗事例から学ぶ飲食店のASEAN進出(2)~外資規制を確認する

2017年12月14日

■フランチャイズ規制

<よくある失敗事例>
「監督官庁への届出が必要と知らず、現地企業とフランチャイズ契約を結んでしまった」

外資参入規制によって参入できない国への進出に際し、現地パートナーと提携したフランチャイズ形式を検討することもあるだろう。この場合ポイントとなるのが、 

・関連法規の有無
・登録・許認可制度の有無
・外資子会社による可否(フランチャイザーである外資が当該国に子会社を設立し、その子会社をマスターフランチャイジーにできるか) 

の3点である。特にマレーシア、インドネシア、ベトナムについては、どの国も、監督官庁への届出が必要だ。知らずにフランチャイズ契約を結んでしまうと、法令違反になってしまい、罰せられる可能性もあるので注意が必要だ。

<各国のフランチャイズ規制>

  シンガポール ブルネイ マレーシア タイ インドネシア
関連法規の有無 なし(ただし、関連法令が適用) なし あり なし あり
登録・許認可制度の有無 なし なし あり なし あり
外資子会社による可否 可(外資子会社の店舗運営も可) 不可 可(ただし、外資参入規制対象)
  フィリピン ベトナム ラオス ミャンマー カンボジア
関連法規の有無 なし あり あり なし あり
登録・許認可制度の有無 なし あり なし なし あり
>外資子会社による可否 可(外資子会社が実店舗を持たない限り) 条件付きで可 該当法令なし 不可

 

■外国人雇用規制

<よくある失敗事例>
「日本人中心で店舗運営するつもりが、現地人も雇う必要が出てきて、人件費が膨らんでしまった」

外国人労働者とは“現地から見た外国人”であり、主に日本から派遣するスタッフを指す。外国人労働者の雇用は多くの国で可能だが、それぞれ条件がついているので注意しなければならない。国によっては短期出張者による技術指導であっても許可が必要であったり、日数に制限がある場合もある。

例えばタイでは、就労ビザを延長するには外国人1人につきタイ人を最低でも4人雇用しなければならないと定められている。店長とシェフなど日本人スタッフを2人置く場合、タイ人8人の雇用が求められるのだ。これにより必要以上に人を雇うことになり、人件費が計画より膨らんでしまうことがある。ここは弁護士などの専門家と共に、しっかり確認しておきたい。

<各国の外国人雇用規制>

シンガポール ブルネイ マレーシア タイ インドネシア
外国人雇用は可。ただし、就労ビザ発給は近年厳しくなっている。サービス業では、Work Permitを保持する外国人労働者は全従業員のうち40%以下、Sパスは同じく15%以下しか雇えない。この比率の管理は厳しいので注意。外国人雇用税もあるのでコストに含める必要がある。 外国人雇用は可。外国人労働者雇用許可を取得しなければならない。ブルネイ国民の雇用義務に係る法規制は無い(ただし、労働局が何らかの方針を持っている可能性があるが非公表)。 外国人雇用はコックと一般ワーカーのみ、雇用パスを取得すれば可とされているが、実際はケースバイケース。同国民族比率に沿った従業員構成の雇用が奨励されている。 通常外国人の労働許可を取得するには、原則、その会社の払込済みの登録資本金が外国人1人あたり、最低200万バーツ以上必要。特別な事由を除き、就労ビザを延長するには、外国人1人につき最低4人のタイ人を雇用していることが要件。 外国人雇用は可。労働許可証などの取得手続きが必要。現地人雇用義務はないが、インドネシア人の雇用を優先することが原則であり、同国人が担うことができない特定の役職に限り、特定の期間、外国人を雇用することができるとしている。「不適切な外国人雇用」の取り締まりもあるので注意。
フィリピン ベトナム ラオス ミャンマー カンボジア
外国人雇用は可。ただし、①外国人雇用許可証、②就労に関するビザ、③外国人登録証、を取得する。②は通称”雇用ビザ(9g)”の取得が一般的。フィリピン人では当該職種の従事が難しいことなどが認定された後、非居住者外国人(申請者)または申請雇用主に対して発行される。 外国人雇用は可。労働許可書の取得が義務付けられている(免除対象に該当する場合はこの限りでない)。現地人雇用義務はない。 外国人雇用は可。ただし、労働者ビザなどが必要。ラオス人の優先的雇用が推奨されており、必要な労働力が同国人で満たせない場合、外国人雇用が可能。外国人比率の上限は、単純作業の場合、同国人従業員数の15%、専門・技術職の場合、同25%。業種・職種による制限もある。 外国人雇用は可。在留許可取得などが必要。現地人雇用義務はないが、ミャンマー投資法の認可を受ける場合は、技術を必要としない労働については、ミャンマー国民のみを雇用することとされている。 外国人雇用は可。カンボジア人労働者の10%以下の数で外国人雇用ができる。同内訳は、外国人オフィススタッフ3%、専門知識を有する外国人6%、通常外国人従業員1%。これ以上、雇用する必要がある場合、当該外国人の詳しい情報・理由を提出し、許可を取得。

 

最後にご紹介するのは、登録申請や認可を得る場面でたびたび起こりうる、しかし一番やってはいけない失敗事例だ。


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