法令対策

12月に「改正景品表示法」が施行-課徴金制度導入を含めて1年を振り返る

森田 満樹(消費生活コンサルタント)  2014年11月19日

今回、閣議決定された法案のポイントは

・景品表示法で措置命令を受けた対象商品・サービスの売上額の一律3%を課徴金額とする
・対象期間は3年間を上限とする
・規模は売上額が5千万円以上(課徴金の額が150万円未満は除外)
・自主申告をした事業者は、2分の1に減額
・消費者被害救済の観点から減額制度を導入。規定によりきちんと被害者に自主返金を行った場合は、その金額を課徴金額から減額
・違反行為であることを知らないことにつき相当の注意を怠ったものでないと認められるときは、除外される

なお、当初の案では課徴金の返金が国民生活センターに寄付でもよいとしていた点については、中立公正という観点から削除された。また、何が不当なのか曖昧な部分もあるので、明確なガイドラインを示す方向性も示されている。

課徴金制度はメニュー表示問題がきっかけで検討されたものだが、売上げ過去3年間で5000万円未満の場合は対象にならない。お店で3年間に5000万円を売り上げる単一メニューは、どのくらいあるだろうか。一方、景品表示法の措置命令は学習塾や健康食品など幅広い商品が対象だが、年間数十件のなかみをみると、いくつか対象となるものがありそうだ。「ウソつき表示で儲けたら罰金が課せられる」という制度の導入で、消費者を誤認させるような表示は許されないという意識が定着することを願う。

メニュー表示の監視が強化されている

以上、メニュー表示を受けて景品表示法が改正され、適正な表示に向けて事業者の取組みが求められている。一方、この秋から消費者の力を借りて全国のホテル、レストラン、百貨店等に行き不適正なメニュー表示が行われていないかモニタリングする取組みも進められている。2014年9月に消費者庁は民間に委託をして、全国で500名のモニターを募集した。期間は2015年2月まで行われる。

こうして寄せられた情報をもとに、消費者庁や都道府県が調査を進め、違反事例は措置命令が出されることになる。あわせて、農林水産省の食品表示Gメンも違反がないか、監視を強化している。メニュー表示の監視執行体制が強化されるのは、まさにこれからといってもいいだろう。

私事で恐縮だが、“メニュー表示で消費者を誤認させることがないよう、事業者のみなさんに景品表示法の考え方と最新情報について知って頂きたい。さらに、関連法令として食品表示に関する法律やガイドラインについても知って理解を深めて頂きたい”、そんな思いでこのたび著書『食材偽装―メニュー表示のグレーゾーン~景品表示法の正しい理解のために』を出版させていただいた。事業者としての対応策はもちろん、「消費者が食材偽装から身を守るために」この問題をどう考えるかについてもまとめている。ぜひ参考にしていただければ幸いである。

<関連書籍>

「食材偽装―メニュー表示のグレーゾーン~景品表示法の正しい理解のために」(編著:森田満樹)

価格: 2,700円(税込み)
発行:2014年09月25日
出版社:ぎょうせい
ISBN :978-4-324-09815-8
問い合わせ:0120-953-431
担当:株式会社ぎょうせい 細野・前田


執筆者プロフィール

森田 満樹(消費生活コンサルタント) 

九州大学農学部卒業後、食品会社研究所、民間調査会社等を経て、現在は消費生活コンサルタントとして活躍。 食品表示に精通し、先に行われた食品表示一元化検討会では委員を務めた。

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