経営者インタビュー

萬野屋・萬野和成社長 ~肉に妥協は許さない。超人気焼肉店を支える、生産者と食肉業界への思い

2016年01月05日

【Q】「お客様に嘘をつかない」とは具体的にどういうことですか?

肉の産地や部位を偽称しないということですよ。ここ十数年、食品に関する事件や事故のニュースは、肉関連が多かった。そんなもん、ぜんぶ肉屋の小細工です。USビーフを和牛と呼んだり、モモ肉をロースとして売ったり…。

飲食店の人たちにも、「正直にやりましょう」ってずっと言い続けてきましたが、聞き入れてもらえませんでした。「今さら何を言うてんねん。消費者も従業員も誰も分からへんて」と。挙げ句の果てには、「それだけ言うんやったら、自分でやったらええねん」と言われる始末で…。

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1999年にオープンした1号店「やきにく萬野 本店」

でも、元卸の人間が飲食店を出すなんてルール違反でしょ。兄の顔もあるし、親戚も精肉卸の一族です。自分の思いだけで、周りの人たちの顔を潰すわけにはいきません。それで、卸の世界から足を洗うしかないな、と会社を辞めて、1999年6月27日、親父の命日に「やきにく萬野」の1号店をオープンしたんです。

C級立地で超繁盛店に…。肉のプロとして行った、たった1つのこと

【Q】1号店は、大阪の天王寺区ですね。

どうせやるなら梅田や難波の繁華街ではなく、C級立地で勝負したいというのもありました。しかも、1号店のあるエリアは、半径1km以内に160軒の焼肉屋が密集する、日本一競合の多い激戦区です。ここで流行ったら、今まで言い続けてきたことを、ちょっとは認めてくれるんちゃうか、と。

ただ、「FL(※)って何?」というレベルの素人が、最初からそんな上手いこといくわけない(笑)。そんな時に助けてくれたのが、ORA(大阪外食産業協会)の先輩たちやったんです。「萬野君、ウチの店長を派遣したるわ」「ウチのスタッフに手伝わすわ」という感じで。今でもほんとに感謝してます。

※FL=FLコスト(材料費と人件費)

【Q】C級立地での挑戦は、すぐに成功したのでしょうか?

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売上目標はあえて大きく出て、28坪で月400万円を掲げました。すると、初月の7月が800万、8月が900万、9月が1,000万というふうに100万ずつ増えていって、あれよ、あれよと1,500万にまで到達しました。初めての飲食店が、超繁盛店になったわけです。

【Q】繁盛店になった理由は、何だったんでしょうか?

奇をてらったことは、何もしていません。ただ、子供の頃から萬野家の食卓で食べていた、切り落としの端肉やホルモンなどの肉の味を、お客様に直球で投げただけです。

僕は「贅沢させたらあかん」という育てられ方をして、外食なんてほとんどしたことなかったんです。それで、学生時代に初めて外食で焼肉を食べたとき、本当にマズかった…。「何やコレ、ウチの親が持って帰ってくる肉はこんなんちゃうで」と。

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萬野では、新鮮な肉やホルモン約80種類を用意

そんな経験があったので、自分のお店で出す肉には、一切の妥協は許しませんでした。今でこそ珍しくなくなりましたが、仕入れは信頼する生産者さんから「一頭買い」です。

仕入れた牛は、自分たちで骨から捌きます。特にホルモンは、解体や洗浄を含め部位ごとに厳しく管理しましたね。肉には本当にいろんな部位があるんですが、萬野屋では約80の部位を揃えています。


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