業界動向

ポテト料理に行列!?専門店が続々登場 人気の理由に迫る

2014年05月16日

アンド・ザ・フリットのフレンチフライ

家庭料理やスナックなど、日本人の食生活に馴染み深いジャガイモ。そんなジャガイモを使ったポテト料理専門店が2013年12月に相次いでオープンした。2店が扱うのは、それぞれフレンチフライとポテトサラダのみに絞っている。誰からも愛されながらサイドメニューに甘んじてきたポテト料理が、行列を呼ぶ主役として舞台に立ち脚光を浴びている。行列してまで食べたいポテト料理とは、どんなものなのだろうか。

12月2日、広尾にオープンしたアンド・ザ・フリットは、フレンチフライの専門店だ。オーナーがフレンチフライの本場ベルギーを訪れた際、街角に立ち並ぶフリットスタンドと呼ばれるフレンチフライ専門店が、メニューやフレーバー、パッケージなどで個性を競いながら食文化を継承しているのを目の当たりにし、新しい食のスタイルとして提供できるのではないかと考え日本へ持ち込んだ。

イベント出店以外で本格的な飲食業の経験はなかったが、4年の準備期間を経て単なるベルギーのコピー&ペーストではなくファストフードの域を超え高級感ある独自のフレンチフライを開発した。主役となるジャガイモは、本場ベルギーから輸入したものと季節ごとに日本各地から厳選した6 種類を使用。素材の味と食感を最大限に引き出す6種類のカット、植物性100%オリジナルブレンドオイル、定番からオリジナルまで10種類のディップなどが脇を固める。

ジャンキーなイメージを覆すスペシャルでリッチなフレンチフライの味もさることながら、豊富に用意された組合せメニューの中からあれこれ選ぶ楽しみがこちらの真骨頂だ。まずサイドメニューの有無を決め、次にジャガイモの種類とカットを選び、さらに塩とディップを選んで自分好みのフレンチフライを創り上げていく。サイドメニューなしで520円~と値が張るにも関わらず行列が絶えないのは、それだけの価値がある新たな料理として認められているということだろう。

ポテトクリームが提供する新感覚のポテトサラダ

12月14日には、ポテトサラダ専門店ポテトクリームが自由が丘の路地にオープンした。店名にもなっているポテトクリームとは、マッシュポテトに野菜たっぷりの熱々ソースをかけた新感覚のポテトサラダである。

グラフィックデザイナーだった店主が、居酒屋やデリの鉄板サイドメニューとして万人に人気のポテトサラダを、「もっとおしゃれに手軽に」という思いで専門店の看板を掲げた。店頭での対面販売はもちろん、スタンディングのみのバルスタイルの店内ではイートインも可能で、ランチにはバゲット、ディナーにはワインと一緒に楽しむ人の姿もあった。

マッシュポテトに使うジャガイモは、クリーミーな仕上がりを考慮して粘りの強いキタアカリをチョイス。優しい甘みで、野菜をふんだんに使った5種類のソースとの相性も抜群だ。かわいらしいカップにスプーン付きで提供するスタイルも、ポテトサラダの概念を覆す。

美味しくて、ヘルシーで、お腹が満たされて、そして新しい。アイスクリームやスイーツのような手軽さと、素材選びから調理まで手間を惜しまない本物志向の両立が、ポテトサラダ専門店の屋台骨を支えているのだろう。

これら2店は、飲食店の新業態ではなく異業種からの新規参入だ。そのような例は今や珍しいことではないが、ブーム便乗や話題作りに留まる多くの例とは一線を画している。2店に共通している他との決定的な差は、「食」と徹底的に向き合う真摯な姿勢だといえよう。単に奇をてらった新展開では、単一メニューで勝負するまでには至らない。「フレンチフライやポテトサラダに行列?」と訝しがっている人にこそ、ぜひ並んで2店が提供する「食」の本質に触れてみていただきたい。

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