食の研究所

愛知県民の野菜不足、原因に「朝食説」あり~調査が物語る朝食と健康の県民性~

漆原 次郎(フリーランス記者)  2020年02月26日

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関西圏を中心に、「朝はパン」という家庭も多い。

これらの関西圏での傾向と同じく「朝食は決まってパンだった」という大阪府出身者に話を聞いてみた。すると「前日に親が菓子パンを何種類か買っておいて、朝、家族が思い思いに選んで食べていた」とのこと。「朝食の支度をできるだけ簡単に済ませたいという親の本心があったのかも」。

西日本や首都圏で「取らない」率が多めの傾向

そもそも「朝食を食べているのか」についても、地域ごとの傾向はあるだろう。

これについては、総務省の「社会生活基本調査」から探れる。午前・午後の各時間帯に主に何をしていたか、2日分を調査するものだ。最新では2016年10月、全国約7300調査区内の約8万8000世帯、20万人を対象として調査が行われた*3

項目のひとつに「朝食」の「行動者率」がある。つまり、朝食を取った率が分かる。

この項目での上位県は、岩手県85.7%、富山県85.6%、山形県と福井県85.5%だった。全体としても、北日本のほうで朝食を取る率が高いことがうかがえる。

一方、率の低かった県は、下から順に佐賀県77.7%、沖縄県77.8%、埼玉県78.6%だった。東京都は4番目の78.9%。全体的に、西日本や首都圏であまり朝食が取られていない傾向が見えてくる。つい「西日本での夜明け時刻は遅いからか。首都圏での生活は忙しいからか」などと考えてしまうが、要因は単純ではあるまい。全国平均は81.4%だった。

野菜摂取不足に「モーニングの影響」の指摘

「野菜をどのくらい食べるか」についても、興味深い調査結果と“朝食”に対する考察がある。カゴメが2018年、全国2069歳の男女計9964人に野菜摂取量を調査したうえで、その都道府県ランキングをもとに各都道府県2069歳の男女計7100人に「野菜不足の要因」に関して意識調査するという本格的な取り組みを行っている4

1日の平均摂取量が多かった上位は、長野県140g、山梨県135.5g、群馬県134.7gだったという。関東甲信越の県が上位を独占した。

では、平均摂取量の少なかった県はというと、下から順に愛知県99.5g、富山県103.8g、石川県104.9gだったという。いずれも中部地方の県となった。全体平均は119.2gだったが、厚生労働省が推奨する理想的な野菜摂取量は350gだから、どの都道府県の平均摂取量も理想とはかけ離れていることにはなる。


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執筆者プロフィール

漆原 次郎(フリーランス記者) 

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、医学・医療分野を含む科学技術関連の記事を寄稿。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。
著書に『日産 驚異の会議』(東洋経済新報社)、『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』(洋泉社)、『模倣品対策の新時代』(発明協会)など。

<記事提供:食の研究所
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