業界動向

改正入管法で外国人のアルバイト採用拡大のきざし。特定技能契約のポイントと飲食店経営者がすべきこと

2020年02月28日

■飲食店が特定技能外国人を採用するには

特定技能の新設により、今アルバイトで働いている外国人留学生が希望し、上記の試験に合格すれば、卒業後にフルタイム雇用することも可能となった。在留資格を留学から特定技能に変更する際は、18歳以上であることなどいくつか要件がある。雇用契約などをふくめた手続きは、ビザ申請に強い行政書士などの専門家との連携が望ましい。 

また、特定技能外国人は通算5年の在留期間中なら、転職可能となっている。今後は求人広告やハローワークを通じた人材募集もできるようになるだろう。後述する「登録支援機関」が紹介事業を行っているケースもある。 

さらに、特定技能の在留資格は国外でも取得できる。大量採用を必要とする大手チェーン店は、海外で育成した人材を日本に呼ぶことも可能だ。実際に喫茶店チェーンのコメダ珈琲店を展開するコメダホールディングスはミャンマーの日本語学校と提携し、現地で人材育成を進めている。2020年には1期生として43人が就労する見込みで、帰国後も働けるようミャンマーへの出店も計画しているという。

■特定技能雇用契約の主なポイント

・外国人材との契約は直接雇用のみで、派遣は認められない。
・給与水準は同じ業務に従事する日本人と同等以上であること。
・社会保険や労災の取り扱いも同様に、外国人であることを理由に差別的な対応をしてはならない。
・通算5年までしか日本に滞在できないことを踏まえた採用計画を立てる。

■支援計画の作成と実施は、支援機関のサポートを

特定技能外国人の採用が決まったら、雇用する事業者(受入れ機関)は、海外から招き入れて雇用する場合は「在留資格認定証明書」を、国内の外国人の場合は、「在留資格変更許可」の交付申請を出入国在留管理局に行う。その際、あわせて提出しなければならないのが「特定技能外国人支援計画」だ。

<特定技能外国人支援計画の概要>

1.事前ガイダンス
・雇用契約締結後、在留資格認定証明書交付申請前又は在留資格変更許可申請前に、労働条件・活動内容・入国手続・保証金徴収の有無等について、対面・テレビ電話等で説明

2.出入国する際の送迎
・入国時に空港等と事業所又は住居への送迎
・帰国時に空港の保安検査場までの送迎・同行

3.住居確保・生活に必要な契約支援
・連帯保証人になる・社宅を提供する等
・銀行口座等の開設・携帯電話やライフラインの契約等を案内・各手続の補助

4.生活オリエンテーション
・円滑に社会生活を営めるよう日本のルールやマナー,公共機関の利用方法や連絡先,災害時の対応等の説明

5.公的手続等への同行
・必要に応じ住居地・社会保障・税などの手続の同行,書類作成の補助

6.日本語学習の機会の提供
・日本語教室等の入学案内,日本語学習教材の情報提供等

7.相談・苦情への対応
・職場や生活上の相談・苦情等について、外国人が十分に理解することができる言語での対応、内容に応じた必要な助言、指導等

8.日本人との交流促進
・自治会等の地域住民との交流の場や、地域のお祭りなどの行事の案内や、参加の補助

9.転職支援(人員整理等の場合)
・受入れ側の都合により雇用契約を解除する場合の転職先を探す手伝いや、推薦状の作成等に加え、求職活動を行うための有給休暇の付与や必要な行政手続の情報の提供

10.定期的な面談・行政機関への通報
・支援責任者等が外国人及びその上司等と定期的(3か月に1回以上)に面談し、労働基準法違反等があれば通報

※出典:出入国管理庁資料「新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取組」より

雇用する事業者は計画に基づき、空港送迎や必要な行政手続をはじめ、外国人の日本での生活支援が義務付けられている。中小規模の事業者などで、支援が負担になる場合は出入国在留管理庁の登録を受けた「登録支援機関」に委託するほうが安心だ。行政書士や協同組合など全国で3000件以上の個人や団体が支援機関になっている。

また、農林水産省、業界団体などで構成される「食品産業特定技能協議会」への加入も必要だ。1人目の特定技能外国人材の在留資格が認可された日から4ヶ月以内に農林水産省のホームページから申請する。

新たな外国人材でグローバルなおもてなしを

少子高齢化で国内の労働人口が減少するこれからの時代、人手不足をおぎなうために外国人材の受け入れは避けられない。文化や言語の違いに配慮したマニュアルの整備や従業員教育のあり方も考えていく必要がある。

一方で、今後確実に増加する訪日外国人観光客(インバウンド)への対応に、多国籍のスタッフの存在は強みになる可能性がある。メニューの表記や通訳だけでなく、母国の習慣やトレンド、味の好みなど、経営戦略に役立つアドバイスが得られるかもしれない。外国人スタッフと日本人スタッフが、お互いの文化を学びあい、コミュニケーションを深められる職場環境は、国際的なおもてなしにつながるだろう。


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