飲食業経営ノウハウ

飲食店がフランチャイズ経営するメリットと課題解決策

2020年12月15日

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飲食店事業を拡大する手段のひとつとして、少ない資本でスタートできるフランチャイズ展開がある。最近の飲食業界では、コロナ禍の影響で以前よりも出店のリスクが高くなっている傾向だ。

ではそうした課題をFC本部側で解決するために、どのような対応が必要になるのだろうか。今回の記事では、飲食店のFC化とはなにか、基本的な情報をはじめ導入メリットや、FC本部の課題と解決策などについて解説する。

フランチャイズ(FC)とは

まずフランチャイズとはなにか、基本的な内容を加盟店側の視点から紹介する。フランチャイズ親企業(フランチャイザー)が個人や法人などと契約を結び、商号・商標の使用を許可したり商品やサービスの販売権(独占販売権)を与えたりするシステムのこと。

その代わりに個人や法人などの加盟店側(フランチャイジー)は、親企業へ加盟金や毎月のロイヤリティを支払うことになる。

この契約では、フランチャイズ本部となる企業から経営に必要な知識やノウハウが加盟店側に提供されるため、新たな事業を立ち上げようとする方に適したシステムといえるだろう。

また親企業が有名であれば、フランチャイズ加盟店はそのブランド力を活かして集客や販売促進につなげることが可能だ。例えば、よくあるフランチャイズの事例としてコンビニエンスストアが挙げられる。コンビニのオーナーは、基本的に本部の社員ではなくフランチャイズ契約を結んで開業している店舗が多い。

これはコンビニが積極的にフランチャイズ展開を行なっていることもあるが、加盟店となる個人事業主からしても、セブンイレブンやファミリーマートといったネームバリューが信頼性の高いものと認識しているからだ。

そしてフランチャイズ事業は、コンビニなどの小売業だけでなく飲食店業界でも展開されることが多々ある。では飲食店のフランチャイズ化について、どんなメリットがあるのか本部・加盟店側ごとに見ていこう。

加盟店側からみた飲食店のフランチャイズのメリット

飲食店を経営している事業者の中には、「今後、複数の店舗を展開したい」「すでにいくつかの店舗を運営しているが、さらに幅を広げたい」という方もいるだろう。しかし新たな店舗をもつにあたって、人員や資金面などの様々な問題に出くわすこともあるはず。

そこで利用できるのが、フランチャイズに加盟することよる多店舗展開だ。飲食店のフランチャイズ化では、通常の直営店経営にはない様々なメリットがあるからだ。

少ない投資で店舗展開できる

まず大きなメリットとして挙げられるのが、少ない資本金で多くの店舗を展開することが可能な点だ。1から店舗を作る場合は、内装費や設備を含め500万円以上の資金が必要となる。フランチャイズの場合は加盟金に開業費が含まれている場合もあるので、契約内容を確認してほしい。

また個人店の開業と比べ、フランチャイズ店舗の開業の場合は、金融機関から融資を受けやすくなる場合もある。

安定した売上が期待できる

収益の面では加盟金や売上に応じたロイヤリティが本部の収益になる。そのため個人営業よりもリターンは少なくなるが、歩合制の場合は売上に比例して収益も増える。また加盟店の売上が伸びれば、本部に支払われるロイヤリティも増えるため、本部側からのツール提供や、研修などのサポートが期待できる。

その分、出店のリスクは大幅に減り安定した売上が期待できるだろう。売上によってロイヤリティが変動するため管理しづらいという方は、毎月本部に一定の金額を払う定額制もある。ぜひ加盟を検討する段階でロイヤリティの仕組みを確認してほしい。

飲食店フランチャイズ本部の課題と解決策・成功事例

飲食店の本部視点でフランチャイズのメリットを考えてみよう。自社のフランチャイズに応募してくれるオーナーさえいれば、短期間で事業規模の拡大にもつなげられるはずだ。そして店舗数が拡大すれば、他の地域にもスムーズに事業を進出できる。

これまで来店する機会のなかった地域からの来店客も増え、自社のブランド力を高められるだろう。大きなメリットがある飲食店のフランチャイズ化だが、自社の運営を離れる店舗をもつことで、いくつかの課題も出てくる。ではその具体的な課題や解決策、成功事例などについて見てこう。

初期投資がネック?加盟店が集まらない

最初に挙げられるのが、資金の問題だ。いくら少ない開業資金で始められるフランチャイズでも、加盟金や月々のロイヤリティが差し引かれることを考えると、なかなか加盟店が集まらないこともある。特に開業時に必要となる加盟金は、小規模店舗で100万円以下、中規模で300万円前後が相場だ。

もし開業後に利益が出なければ、加盟店の経営が傾くだけでなく本部としてもロイヤリティなどの回収が少なくなってしまう。ある程度の保証や利益の見込みがなければ、いかにフランチャイズ契約でも加盟店は集まらないのだ。

そこで考えられる対策としては、店舗の黒字化のために必要な損益分岐点を低く抑えることが挙げられる。例えば大手フランチャイズでは、損益分岐点が1,000万円以上になることもあり、加盟店が黒字化するハードルが高い。しかし損益分岐点が低くなれば、売上が1,000万円に到達しなくても利益を出せるようになる。

ひとつの事例として、天ぷら居酒屋を運営する企業では、500万円ほどの売上で100万円の利益が見込めるビジネスモデルを展開している。こうしたローリスクミドルリターンの方針により、現在は10店舗ほどがフランチャイズ加盟店として集まっている。

請求ミス、請求漏れが多発するケース

フランチャイズ展開によって短期間で多店舗化が進むと、組織としての管理体制が整わないまま事業が大きくなってしまう場合もある。例えば本部と加盟店で仕入れや納品、請求などの事務処理など本部業務が増える。

そうした付帯雑務を電話やFAXなどのアナログな作業で行っている企業の場合、作業量が増えるほど請求ミスや請求漏れが発生しやすくなる。

一度ミスを起こしてしまうと、後々加盟店とのトラブルにつながったり面倒な事後処理が増えたりすることは容易に想像できるだろう。特に請求書等でのやりとりは、お金が絡むことなので些細な間違いも許されない。

請求ミスや請求漏れを防止するための対策として、システムを導入するのもひとつの手だろう。ITツールに任せることで、事務作業の効率化と正確性を高められる。

例えば受発注システムである「BtoBプラットフォーム 受発注」では、加盟店に提供する食材単価を本部が値決めし、販売・請求管理までをワンストップで実現する機能もある。

入力作業の手間やミスを削減するだけでなく、日々の取引データを自動取得することで、加盟店の日々の売上管理や受発注など様々な業務の手間を減らすことができる。

システム化によってフランチャイズ加盟店が増えても確実に業務の負担を抑えられ、損益分岐点を下げることにも役立つはずだ。

レシピ管理が徹底できていない

多店舗経営では、同じ業態の店舗だけではなく、異なるジャンルの店舗を開業するケースも多々ある。しかし様々な業態の店舗を運営していると、メニューの量が膨大になり、正確なレシピ管理ができなくなるという問題も出てくるだろう。

焼き鳥や鉄板焼き、魚介のビストロやエビ専門店などの様々な業態を展開中のある外食企業は、以前はレシピをエクセル管理していたが、ファイルの量が多いため目的のメニューを探すのが手間になっていた。さらに従業員の入れ替わりなどで、レシピが紛失することもあったという。

同社では、レシピ管理システムの導入により徹底的なオペレーション指導を実現している。エクセルでファイルが乱雑になっていた店舗メニューをWeb上でまとめて、タブレット端末で料理長が調理スタッフに説明するのだ。レシピの共有もスムーズになり、原材料の情報などもクリックひとつで確認することが可能だ。

データ管理の効率化を図り、効率的なフランチャイズ展開

加盟店側には一括仕入れによるスケールメリットやノウハウ提供による安定した店舗運営、本部側にはスピーディな店舗展開ができるというメリットがある。

コロナ禍による経営難が叫ばれるこのタイミングだからこそ、本部の財務体質の強化、本部業務の効率化や改善を行いながら、フランチャイズによるスムーズな事業展開を実現してほしい。


BtoBプラットフォーム受発注

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