キリンホールディングス・マラヤ大学共同の臨床研究により、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」摂取によるデング熱様症状の抑制を確認

掲載日: 2021年09月17日 /提供:キリンホールディングス

[ヘルスサイエンス領域]

~食を通じた「デング熱様症状」抑制の可能性~

キリンホールディングス・マラヤ大学共同の臨床研究により、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ」摂取によるデング熱様症状の抑制を確認

~共同研究体制を強化し、東南アジアでの事業展開も加速~

2021年9月17日

キリンホールディングス株式会社

キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)のキリン中央研究所(所長 吉田有人)は、マレーシアのマラヤ大学(Vice Chancellor Dr. Mohd Hamdi Abd Shukor)・熱帯感染症研究教育センター(略称TIDREC、センター長 Sazaly AbuBakar主任教授)との共同研究で、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ(以下、プラズマ乳酸菌)※1」を2カ月継続して摂取することで、デング熱の主な症状である「発熱」「筋肉痛」「関節痛」「目の奥の痛み」などの累積発症日数を有意に低下させることを確認しました。デング熱は、世界的な社会課題であるにも関わらず、未だ決定打となる治療薬やワクチンがありません。安全性に問題がなく、医療インフラに依存しない食品を通じてデング熱様症状の抑制を確認した臨床研究結果は画期的な成果であり、デング熱という社会課題の解決策を提示できる可能性を秘めたものとなります。この研究成果は、8月22日(日)の第25回日本渡航医学会学術集会にて発表しています。
※1 国立研究開発法人理化学研究所バイオリソースセンターが所有するLactococcus lactis subsp. lactis JCM 5805のこと。

  • マラヤ大学

  • マラヤ大学での研究の様子(イメージ)

「プラズマ乳酸菌」は抗ウイルス免疫の司令塔を活性化することから、デングウイルスを含む広範囲なウイルス感染症の予防に寄与することが分かっています※2。今後は、キリンホールディングスとマラヤ大学は「プラズマ乳酸菌」の抗ウイルス効果をデングウイルス以外の熱帯病ウイルスでも検証することなどを目的に、今後共同研究を加速します。
※2 乳酸菌L.ラクティス プラズマ研究レポート

キリンホールディングスはこれまで、「プラズマ乳酸菌」が、プラズマサイトイド樹状細胞の活性化を介して、ウイルス感染防御における免疫賦活効果を示すこと※3、ヒトを対象とした研究でインフルエンザの罹患率の低減効果がみられたこと※4などを報告してきました。今回、WHOの研究協力センター(WHO Collaborating Center for Arbovirus Research and Reference )でもあるマラヤ大学・熱帯感染症研究教育センターと連携することで、地球温暖化でさらに拡大が想定される熱帯感染症における「プラズマ乳酸菌」の効果を検証し、社会課題解決につなげるとともに、東南アジアでのアライアンス・事業拡大を通じて「プラズマ乳酸菌」をより多くのお客様に届け、CSV※5経営を実現していきます。
※3 出典: Jounai et al., PLoS One (2012年)/ Sugimura et al., Clin. Immunol(2014年)
※4 出典: Sakata et al., Health (2017年)
※5 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造

キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

デング熱に対する共同研究成果

臨床研究

キリンホールディングスとマラヤ大学・熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)のAbuBakar主任教授は、「乳酸菌L.ラクティス プラズマ(以下、プラズマ乳酸菌)」のデングウイルスに対する今までの研究成果を受け※、2019年から共同研究を開始しました。2019年12月~2020年2月にかけて、マレーシアのクアラルンプール近郊のデング熱高発生地域に居住するマレーシア国籍を有する健常成人約100名を対象に、「プラズマ乳酸菌(約1,000億個)」を含むタブレット、あるいは「プラズマ乳酸菌」を含まないタブレットを8週間摂取していただき、臨床症状等を測定しました。その結果、「プラズマ乳酸菌」の投与によりデング熱特有の臨床症状である「頭痛」、「関節痛」、「目の奥の痛み」(図1~3)について症状の累積発生日数を有意に減少させました。この結果から、デング熱治療には対処療法しかない中で、食品である「プラズマ乳酸菌」が、その症状緩和・重症化予防に役立つことが示唆されました。

  • 図1~3 デング熱など熱帯病特有症状の累積発生日数の比較(代表的な症状)

※ 出典: Tsuji et al., Antiviral Res(2018年)/ Suzuki et al., Int J Mol Med. (2019年)

今後の共同研究について

共同研究概要

研究実施場所 マラヤ大学熱帯感染症研究教育センター(TIDREC)内 免疫制御学研究室
(Laboratory for Immuno-Regulation Studies)
派遣研究員: キリンホールディングス株式会社より、リサーチフェロー1名を客員教授として派遣
設置期間: 2021年内~2023年12月(それ以後は、事業・研究進展にあわせて延長予定)
研究内容: 熱帯感染症に対する免疫学的研究を実施し、当該地域への公衆衛生の貢献を介した当社ヘルスサイエンス事業の海外事業展開を加速するため、以下内容に取り組む。
✔ 熱帯病ウイルスに対する「プラズマ乳酸菌」の有効性の確認(非臨床)
✔ 熱帯病ウイルス感染に対する「プラズマ乳酸菌」の臨床研究での効果確認
✔ 東南アジアにおける研究面からの事業推進サポート

ウイルス学 専門家 山本直樹先生コメント

山本直樹先生、医師、医学博士
東京農工大学 客員教授
国立感染症研究所 名誉所員、東京医科歯科大学 名誉教授

1969年に熊本大学医学部を卒業。山口大学医学部教授、東京医科歯科大学医学部教授、国立感染症研究所エイズ研究センター長、国立シンガポール大学医学部教授などを歴任したのち、2018年より現職。2016年に瑞宝小綬章(https://ja.wikipedia.org/wiki/褒章#藍綬褒章)を受章した。専門分野はウイルス学、腫瘍学および免疫学。これまで約800編の英文論文を執筆。

デング熱は世界的に見ても感染者数が増えているにも関わらず、広く利用できる制御法がないのが現状です。乳酸菌は腸内環境を改善するイメージが強かったのですが、蚊が媒介する感染症に対しても効果を発揮する可能性が示唆されたのは、「プラズマ乳酸菌」がプラズマサイトイド樹状細胞というウイルス免疫に関わる細胞を活性化する特別な乳酸菌だったからと考えられます。乳酸菌は食品として手軽に、安価に、安全に摂取できるものだと思いますので、今後の東南アジアにおける新たなデング熱対策に適用できる可能性があると思います。また、マラヤ大学との共同研究により、さまざまな熱帯感染症に対する効果をヒトで確認できることを、私も共同研究者の一人として期待しています。

GALLERY

  • マラヤ大学

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  • マラヤ大学での研究の様子(イメージ)

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  • デング熱など熱帯病特有症状の累積発生日数の比較(代表的な症状)

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  • 山本直樹先生

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