企業インタビュー

全日食チェーンが加盟店1600店と結ぶ契約書を電子化。年間500時間を削減し、店舗サポートに注力する

2021年04月16日

全日食チェーンが加盟店との契約書を電子化。年間500時間を削減し、店舗サポートに注力する

日本最大級の独立小売ネットワークとして全国のミニスーパーや個人商店など約1,600店が加盟する食品ボランタリーチェーン「全日食チェーン」の本部、全日本食品株式会社。物流網を活かした商品供給やスーパーバイザーによる経営・売り場指導等で、地域商業の発展を支えています。各店舗を回って締結していた契約書の電子化で業務効率が高まり、店舗運営のサポートにも力が入ります。

全国1,600店舗の加盟店と一斉に交わす、膨大な契約書

【Q】御社の事業形態である、ボランタリーチェーンの仕組みを教えてください。

全日食チェーンは、本部機能である我々と、全国13エリアにある協同組合と約1,600店舗の加盟店の三者対等な関係で相互に協力しあう組織です。 もとは八百屋さんや魚屋さんといった地域に密着した小規模小売店が、共同の仕入れ機構として設立したのがボランタリーチェーン本部です。

全日本食品株式会社 管理本部 本部長 取締役 須田勉氏

管理本部 本部長 取締役
須田 勉 氏

本部が経営戦略によって加盟店を募集するフランチャイズチェーンとは設立の経緯が違い、協同組合による横のつながりもあるのが特徴です。 加盟店は自主独立し経営の自由度は高く、看板に共通ロゴがあっても店名はそれぞれ違います。

本部は生鮮食品、一般食品、日配品や酒類などを加盟店に供給しています。物流網は全国25拠点の物流センターで北海道・稚内地域から沖縄・西表島までカバーし、温度帯に合わせた配送車で加盟店にお届けしています。温度管理の難しい冷蔵物流を資本力の小さな店舗でも利用できるのが強みです。

また、加盟店の店舗運営を支援するリテールサポート事業も大きな柱です。スーパーバイザー(SV)という専門の巡回員が店舗を実際に訪問し、POSデータをもとに棚割りや売れ筋商品の提案といったきめ細かな売り場づくりのご提案を行っています。 この全国約1,600店舗の加盟店との契約を電子化するために、2020年4月から『BtoBプラットフォーム 契約書』 を導入しています。(管理本部 本部長 取締役 須田勉氏 以下、須田本部長)

【Q】電子契約書の導入を検討したのはなぜですか?

私が所属する経営企画室は、加盟店向けDX(デジタルトランスフォーメーション)や、社内生産性向上といった幅広い領域で多角的にDXプロジェクトに取り組む組織です。

全日本食品株式会社 経営企画室 主任 高畑大樹氏

経営企画室 主任
高畑 大樹 氏

本部と加盟店との契約の多くは、たとえばPOSレジの入れ替えにかかる賃貸借契約書など、1,000件近くを一斉に締結する場合があります。そこで以前から契約書のペーパーレス化を検討していました。

実際に導入したきっかけは、スマホ決済など店舗のキャッシュレス決済に対応するペイメント事業の本格化です。新型コロナウイルス感染防止の緊急事態宣言が全国に発令される中、2カ月間で加盟店と600件もの基本契約書の締結が必要になりました。(経営企画室 主任 高畑大樹氏 以下、高畑主任)

コロナ禍で臨店業務に制限が。多忙なSVの負担軽減も課題に

【Q】新型コロナウイルスは契約書の電子化に影響を与えましたか?

少なからずありました。契約書は従来、SVがそれぞれ担当する加盟店に持参していましたが、非接触や外出自粛が求められてSVも訪問できなくなりましたので。ただ、コロナ禍前から紙の契約書には課題を感じていました。

大きかったのはSVにかかる負担です。SVはひとり当たり10店舗前後を担当します。エリアによっては各加盟店間の移動だけで数時間かかり、たとえば契約書に不備があって修正のためだけに訪問するのは大変な場合もあります。SVの最も重要な役割は経営アドバイスや売り場づくりのご提案といった加盟店の売上向上につながるサポートです。契約業務に時間をとられては、その本来の業務に注力できません。(高畑主任)

本部としても、紙の契約書だと保管場所の把握や、実際に契約締結されているかといったステータスの確認に労力をとられがちです。契約書は部署ごとに発行しているので、膨大な量の過去の契約書から必要な部分を探したり、誰が担当したのか確認したりといった検索性にも効率の悪さを感じていました。(須田本部長)

【Q】電子契約システムで『BtoBプラットフォーム 契約書』を選ばれた理由を教えてください。

他社サービスも資料を取り寄せて比較しましたが、決め手のひとつは従量料金の低さです。契約書発行1通あたり200円ほどかかるサービスもある中、『BtoBプラットフォーム 契約書』 は1通あたり50円と低額でした。

また、『監査ログ機能』を備えたセキュリティレベルの高さもポイントです。契約書を誰が発行し、どんな更新がなされたのか明確にできる機能で、今後全社的な利用を想定した場合、「誰が担当していたか」の見える化は必須でした。(高畑主任)

電子契約書の導入は、加盟店、SV、本部と三方よしのメリットあり

【Q】契約書の電子化で、課題は解決しましたか?

電子契約は、発行から締結までSVを介さず画面上で完結します。スマホ決済にかかる基本契約書もタイトなスケジュールの中、600件あまりの契約を担当者ひとりで処理できました。もし従来どおりの書面契約だったら、コロナ禍の影響もあって半年近くかかっていたでしょう。

店舗機器のリース契約なども含め、導入から1年足らずで3,000件近くの契約書を電子化することができました。契約書を印刷、郵送したり加盟店から返送された契約書をファイリングしたりといった本部の契約業務にかかる作業時間を換算すると、500時間ほど削減できた計算になります。それ以上に、SVは契約業務に時間や手間を割く必要がなくなったので、本来の役割である加盟店の売上・利益アップ支援に専念できるようになりました。(高畑主任)

検索性も向上し、締結ステータスが一覧で管理、把握できるようになったのは本部の大きなメリットです。電子化は、件数のボリュームがある契約ほど一番効果がでると実感しています。当初は経営企画室がメインで利用していましたが、今は他部署でも活用が広がっていて、「これはヒットだね」と社内でも好評価です。(須田本部長)

【Q】加盟店側の反応はいかがですか?

SV経由で「以前はSVがいる間に契約締結して渡さねばと焦りがあったが、今はスキマ時間で承認できるし、保管に気を遣う必要もない。操作性もいいし、無料で使えるのもよかった」といった声をいただいています。

導入前は、加盟店の同意を得られるかは懸念点でした。しかしインフォマートさんの営業担当からのサポートもあり、視覚的にわかりやすい動画マニュアルを作成しました。ちょうどパソコンを加盟店にリースするタイミングで、インターネットに馴染みがなくてもすぐ使えるよう、メールの設定などを済ませて貸与できたこともあり、導入はスムーズでした。

契約書によっては、書面と電子契約の両方で締結しているケースや、書面での締結が残っているケースもあるため、『自社保管機能』※を使った一元管理もはじめました。現在は100件程度ですが、今後も契約書の電子化を進め、契約業務全般の作業効率を上げていきたいです。(高畑主任)

※自社保管機能:書面(紙)の契約書をスキャンし、取引先や締結日などの契約書情報とともに『BtoBプラットフォーム 契約書』に登録することで、契約書を電子管理する機能

【Q】今後の展望をお聞かせください。

これまで発行件数の多い契約書の電子化を進めてきましたが、今後は全社的な活用を段階的に考えています。たとえば取引先との秘密保持契約など、現在書面で交わしている契約も電子化し一元管理していきたいです。特に、印紙の発生する契約書を電子化できれば、導入効果はより高まるでしょう。

小売業界は情報システムによるデータ分析などDXを積極的に進めている業界です。一方で、地元に密着した昔ながらの小さな店舗の中には現状維持を望み、「書類も紙がいい」という声もあります。我々はそんなご意見にもよりそい、よりわかりやすいマニュアルなどでサポートしつつ、本部及び加盟店の生産性向上に貢献していきたいと考えています。(須田本部長)


BtoBプラットフォーム 契約書

全日本食品株式会社

事業内容:食品ボランタリーチェーン本部。食品、酒等の商品供給と経営指導、売り場指導等
代表者:代表取締役社長 平野 実
本社所在地:東京都足立区入谷6丁目2番2号
企業サイト:https://www.zchain.co.jp/

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