業界動向

「コロナ太り」平均3.7kg、食事も塩分過多に。意識調査データから見た減塩商品の需要予測

2021年06月22日

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新型コロナウイルスの流行を境に、健康に対する消費者の意識が大きく変化している。長く続く自粛生活で太ったという人が増え、健康やダイエットに関連する商品への需要が高まった。今回は糖質や同時に摂取されることの多い食塩の摂取量の変化を踏まえ、減塩食品市場を紐解いていく。

健康に対する意識の変化

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出典:みんなの減塩調査2020(味の素株式会社)

味の素株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:西井孝明)は「みんなの減塩調査2020」と題し、2020年7月に全国1000名を対象にアンケート調査を実施した。その中でコロナ禍の前後で8割以上の人が「健康に関する意識」に変化があったと回答。

緊急事態宣言下での内食率は75.1%と7割以上に達し、新型コロナ感染症流行以前と比較して約15%増加した。

自粛期間中に最も多く食べたメニューとして、第1位が「ラーメン」、続いて「カレー」「パスタ」という塩分・糖質・脂質高めの“3高”メニューTOP3を独占。塩分量については「即席ラーメン(平均7.7g)」「カレーライス(平均2.7g)」「スパゲッティ・ミートソース(平均5.2g)」(*1)と高く、いずれも1食で『1日の塩分目標摂取量』の半分前後に達する可能性がある。

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出典:みんなの減塩調査2020(味の素株式会社)

*1:参考文献: 外食・コンビニ・惣菜のカロリーガイド(女子栄養大学出版部)

新型コロナウイルスの影響による生活習慣の変化によって健康意識が高まる反面、簡単に作れるラーメン、カレー、パスタなどで塩分過多になっていると感じている人が多いのか、「今後は減塩に取り組みたい」と回答した人は7割以上。

しかし、図表1で示されている通り、1日の摂取食塩相当量を見ると各世代・男女問わず塩分過多となっている。

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出典:ダイヤモンド・チェーンストアオンライン
出典:(株)ライフスケープマーケティング 「食MAP」を合わせて作成

※グラフ分析期間:2020/4/1~2021/3/31
※食MAPバーチャル栄養素:食MAPの各メニュー分類に対して各種栄養素の値を付与したデータベース。
※外食相当分は、家庭内食データを元にウェイトバックし栄養摂取量を算出した。
※なお0~2歳は対象外としている。

しかし、減塩に対して「具体的な行動ができていた」人は3割未満。減塩に取り組みたいと回答する一方、具体的な行動に結びついていない実態が見られる。

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出典:みんなの減塩調査2020(味の素株式会社)

国や自治体も減塩を推進

減塩に関しては国や地方自治体でも動きが加速している。厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で、成人1日当たりのナトリウム(食塩相当量)摂取量の目標値を男性7.5g、女性6.5gと、15年版と比べて男女とも0.5gずつ引き下げた。

味の素株式会社が実施した「みんなの減塩調査2020」の調査によると、引き下げられた塩分摂取量の基準を把握していて守れていると回答した人はわずか5.2%という結果に。

拡大する減塩市場

加工食品の製造に食塩は欠かせないが、各業界では調味料関係の大手メーカーを中心に減塩・低塩商品の開発が進んでいる。特に「減塩=美味しくない」というイメージを払拭するシリーズには力をいれており、種類を豊富に揃え、ますます高まるヘルシー志向に応えている。

2021年4月19日には千葉市、イオン株式会社、味の素株式会社、キッコーマン食品株式会社、国分グループ本社株式会社が「千葉市民の食習慣の改善に向けた連携に関する協定」を締結。常設の減塩商品コーナーの設置や減塩レシピの共同開発などを行い、業界をまたいで食塩摂取量の減少を目指している。

新型コロナウイルスの感染拡大によって人々の生活習慣が変化し、コロナ太りや塩分過多により健康意識は高まった。健康を意識した減塩食品が増加傾向にあり、減塩市場はまだまだ拡大していくはずだ。さらに、減塩+αの健康効果をうたったものがより注目される傾向にある。減塩+無添加で体に優しいものや、減塩+ビタミンCで免疫力アップのように減塩の中での差別化が今後の市場拡大の鍵となるだろう。


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