企業インタビュー

インドネシアでの日本食チェーンのパイオニア(大戸屋~インドネシア)

2014年04月22日

日本ではおなじみの定食屋・大戸屋様。インドネシアでは他店に先駆け2008年に進出し、インドネシアの日本食の認知向上にむけて取り組んできた、日本食レストランのパイオニアです。進出当時から店舗管理を担当する池田豊和様に、インドネシア進出・店舗管理について伺いました。

【Q】インドネシア進出の背景を教えてください。

インドネシア人投資家から「インドネシアで大戸屋をやりたい」というオファーがあったことがきっかけです。その後、フランチャイズ契約を結び、2008年にインドネシア一号店をオープンしました。現在は首都圏に8店舗あります。経営主体はインドネシア人投資家側にあり、弊社は運営ノウハウを提供という立場です。

【Q】進出当初、苦労された点を教えてください。

まずは言葉の問題ですね。当初、インドネシアのスタッフとは片言の英語でしかコミュニケーションを取ることができず、時間もかかり、ミスコミュニケーションも多々ありました。今では、私も現場での会話はできるようになりましたので、作業をはじめ、いろいろなことの理解、伝達のスピードが早まったと感じています。

【Q】当初、集客はどのようでしたか?

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子供向けに手巻き寿司を作るイベントを開催して日本食を紹介

オープンした当初、インドネシアでの日本食は「ラーメン」「てんぷら」などの固有名詞が知られる程度で、ジャカルタ市内のショッピングモールで「日本の家庭食」と打ち出しても、なかなかお客様に認知していただけませんでした。

そこで、大戸屋のメニュー「日本の家庭食」がどういったものなのかを知っていただくために、簡単な料理教室を開いたり、メディアで取り上げていただいたりして認知度を上げる工夫をしています。

【Q】日本とインドネシアでの利用目的の違いを教えてください。

日本のようにカウンターでさっと食べるという一人様はあまりおらず、インドネシアではグループ客・団体客が多いですね。富裕層の大家族が、子供やお年寄りの誕生日のお祝いの席として、メイドさんも含めて10-20人で予約利用されることもあります。そのため、テーブル席を重視したお店の作りにしています。ビジネス会食としてだけでなく、プライベート、ご家族での利用にも対応するようにしております。

【Q】客層はどのような方が多いのでしょうか。

店舗によって異なります。金融街、オフィス街にあるお店は、ビジネスマンのお客様が多く、郊外店舗などはご婦人やお子様連れのお客様が多いですね。ジャカルタ市内ですと出張者や駐在の日本人のお客様の割合も大きいです。全体としてみると、インドネシア人の比率が圧倒的に高く、8割くらいです。年齢層は幅広いですね。所得層で見ると、年々中間層の方が増えているように思われます。

牛炭火焼定食が人気No.1。インドネシア料理が甘かったり辛かったりなので、やはり甘辛なものが好まれると思います。

定食に出しているご飯は、輸入規制が厳しいので日本から米を入れるのは難しいため、こちらで日本人が生産しているジャポニカ米を利用しています。

【Q】集客の工夫点を教えてください。

インドネシアではすべての所得層にネットのコミュニケーションツールが浸透していますので、フェイスブックなどのSNSを使った宣伝を実施しています。最近ではインドネシアの若者向けのフリーペーパーも利用しています。

【Q】仕入れ状況はどうでしょうか。

食材の温度管理や在庫管理、配送の正確さなどで言うと、日本と同じレベルはだまだ求められない気がします。自分の中で納得できるサプライヤーを見つけるには、自分の目で倉庫の状態や検品のやり方を確認することが大事だと思います。その他にも洪水など天候や災害の影響を受けることも多く、安定供給が難しいので、同じものを扱っているサプライヤー複数社とお付き合いをする必要があります。

【Q】インドネシア人を雇用する上で、感じたことを教えてください。

私たち日本人も同じですが、率先して「リーダー」として一歩踏み出すまでに時間を要することが多いです。こちらが技量や人格は問題無いと思っても、経験が揃わないと役職に就きたがらないということがありました。また、就職・退職に関しても、まだ多くの方々が待遇面にポイントを置いているように感じています。

【Q】人材開発についてお聞かせください。

スタッフの育成に関しては、まず「大戸屋」という日本のレストランで働いているということを認識してもらい、その中で日本人の考え方、習慣などに触れていってもらうようにしております。

多くのスタッフが20代前半というこれからのインドネシアを支えていく人材です。将来的に一店舗のリーダー、ひいては一組織のリーダーとしての役割を担っていけるよう、ともに成長していきたいと考えております。

【Q】インドネシア進出を考える日本の企業の方々へのメッセージをお願いします。

インドネシアの方々は非常に親日的ですので、仕事の取り掛かりは比較的スムーズに行くと思われます。ただ、その中でやはり日本とインドネシアで文化、習慣の違いも多々出てくるでしょう。その時に、インドネシアの国の文化・習慣も必ず尊重すべきだと考えます。

私も現場では、日本式の挨拶やお辞儀を教えることがありますが、一方でインドネシアのスタッフの持ち味である「笑顔」は必ず忘れないようにと付け加えております。また、日々の(イスラムの)お祈りや年中行事などにも気を配り、お互いが気持よく働ける職場環境を作ることが大切だと思います。

大戸屋

定食店「大戸屋ごはん処」のインドネシアにおけるチェーン展開の企画・運営・管理。

企業名:PT.OOTOYA INDONESIA
本社所在地: Jl.Gunung Sahari Raya Kav.18 RT01/RW01.
Gedung Maspion Plaza 2Q Jakarta Utara 14420
業種:飲食店 店舗数:8 従業員数:157
取材担当者様氏名:池田豊和Director

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